良い子で居るには。

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長い長い夢を見た。



目を開けると、白い天井。



周りを見ても何もない。



何で、俺…。



俺、オーバードーズしたのに。何で？



どうして病院にいるの？



どうして死んでないの？



分からない、わからない、ワカラナイ……。



どこからかやって来る恐怖に手が震えた。



「っ、、っ、はぁ、、っ、や、くるし、っ、」



耳元でブザーが鳴った。



ねぇ、やだ、やめて。怖いんだよ。



伊野尾さん、大丈夫ですからねって声が聞こえた。



やめて、注射しないで。



それを注射したら、また生きなきゃならない。



苦しまないといけない。



手放そうとした意識をどうにか手繰り寄せて、点滴の針を抜いた。



こんなもの、いらない。欲しくないもん。



酷い頭痛と耳鳴りがして、目を閉じた。



あぁ、もうこれで終わりになる？



楽になれる…？

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