検索窓
今日:2 hit、昨日:4 hit、合計:19,587 hit

6 ページ6

薮くんに電話をしてから、あれよこれよと話は進んだ。



無機質で白い場所なのに、薬品の匂いがしない病院。



即ち、精神科病棟に俺達は居た。



薮くんに電話して、救急車に乗ってここまで来た。



初めて来る精神科は、何だか酷く寂しかった。



オーバードーズと呼ばれる物をした伊野ちゃんは、目覚めるまで最低でも3日はかかる。



精神的な物からしてしまうそれは、とても危険な事だった。



日常的にしてしまっていたら、後遺症が残ってしまうほど危険。



何重もの白い扉の向こうに、伊野ちゃんは隔離された。



鍵が幾つもあって、窓は無い。



逃げ出せない様に、自分を傷つけない様に。



白い部屋な中、ベッドに眠る君の頭をそっと撫でた。



酸素マスクと心電図の音だけが響く。



何が、君をそんなに傷つけてしまったのかな。



もっと早く気付いてあげれば良かった。



苦しめてしまった物を取り除いてあげたかった。



後3日は眠る君の白い手が、折れそうな程細いから。



だから、その手を俺の手で包んだ。

7→←5



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (66 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
178人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

  ちひろ(プロフ) - 更新頑張ってください!! (2020年8月18日 16時) (レス) id: 227e52bd4e (このIDを非表示/違反報告)
夜空 - 応援してます。更新頑張ってください。 (2020年7月23日 8時) (レス) id: e4548ba768 (このIDを非表示/違反報告)
由利香(プロフ) - 話の進め方が好きです応援してます! (2020年7月17日 22時) (レス) id: efc7aaf80d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2020年7月15日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。