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『それは難しいかな？ お兄ちゃんみたいな個性持ちがヴィランにいたら、即個性消されちゃうよ？ その時にどうやって戦うの？』
ヴィランの個性は分からないんだから。
いろんな対策をしなきゃいけない。
「そうだな。ヴィランにはどのような個性の持ち主がいるかは定かではない。
であれば、相澤先生のような個性を消すものを持っているヤツもいるかもしれない」
『そういうこと。いろんな対策しとけば、自信にも繋がるしね』
「だが、人形でも儘ならない俺たちが人間を相手にできるのか、という部分が多少気にはなるな」
『それは慣れだね。人間相手だと、まだ怯んじゃってる、怯えちゃってるんだよ。
どこまでやっていいのか、本当にやっていいのか。
ヴィランの前で怯んでるわけにもいかないでしょ？ 特に近接戦個性の子は』
「そう……ですね。俺なんかはせっかくヴィランに近づいてこその個性なのに……」
『でしょ？ って言っても、だいぶ動けるようになったら別の訓練も考えてるんだけどね』
「何ですか？！」
「めっちゃ気になる！！」
『でも、まだ秘密〜』
「え〜？！ めっちゃ楽しみなんだけど！」
「よし！ 早くアレに対抗できるようになろう！」
「そうだね！」
残りの時間は個人訓練にした。
近接戦の人は１対１で戦ったり、遠距離戦の人は距離を取ったり、工夫して練習していた。
『みんな凄いね〜さすがお兄ちゃんの教え子』
「大体はアイツらで火つけ合ってるだけだけどな」
『そういう雰囲気がいいんじゃん！』
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作者名：こう | 作成日時：2022年6月1日 20時
