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術式で氷の階段を作り、上に上がる。
上り終わったとこは崩していく。
……尾白はいい線いってんね。
爆豪や芦戸も。
問題は直接向かわなくてもいい系個性……
こうしてみると、よくわかる。
あんなに余裕そうにしてた上鳴は手も足も出ない状況。
もうちょいやらせるか……
しばらくすると、徐々にＡ組の戦闘人数が減ってきた。
『なるほど……長期戦も弱いね……』
そろそろ切り上げるか……
『はい！ 終了〜！ 悠二、戻って？』
「おぅ！」
A組のみんなは一時的に倒れてただけみたいで、すぐに起き上がって集まってくる。
「強……」
「普通に強いじゃん……」
「そいつ、誰だ」
『虎杖悠二。私がいたとこの生徒さんだよ。ちょっと手伝いで来てもらっただけ。私、動けないからね』
「なんで？」
『赤ちゃんできた〜一昨日倒れたの、栄養失調〜』
「「「え〜！！！」」」
「おめでとうございます！」
「A先生とあの目隠しの人とのっスよね？！」
「将来、美人かイケメンになるね！！」
「おめでとうございます、A先生」
「あまりご無理はなさらないでくださいね？」
『ありがとう。だから悠二に来てもらったっていうのもあるかなぁ』
私の代わりに戦闘訓練してほしかったんだよね。
『本当は今日、私と戦ってほしかったんだけど、お兄ちゃんからも同期からも“激しい運動はするな！”って止められちゃってね。悠二に聞いたら暇だったからさ』
「いやいやいやいや……先生と戦うって……！ 俺ら、まともに人形とも戦えない状況っすよ？！」
「そうだよ！ 訓練する前に終わっちゃう……！」
「……なんで無理無理言うの？ やってみねぇと分かんねぇじゃん」
お……さすが悠二。
分かってるね。
「だって……僕らは個性があってやっとヴィランと戦えるんだ。なのに……個性無使用でヴィランに勝つなんて……」
「別に一人でやれなんて言われてねぇし、
もし個性が使えない状況だったらどうすんだよ。逃げるのか？」
「んな状況をつくらねぇんだよ」
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作者名：こう | 作成日時：2022年6月1日 20時
