翌日 ページ5
全然寝れなかった……翔といろいろ話しながら登校中、話しかけてくる女子は山ほどいる。
{古谷くん、ちょっといいかな〜}
あぁまた……こんな人たちにちょっと悪いけど、正直言ってウザい。こっちの気持ちにもなれよ……翔に「先に行ってて」と伝えると、「りょーかい」と返事が返ってくる。毎度すまん、翔。
ただここで断れば、“話も聞かない最低男子”とレッテルを張られる。だから、校舎裏に行って、{付き合ってください}って言われないと断らない。こんな人たちがウザくても、“最低”はごめんだ。
「俺、ほんとに好きな人としか、付き合いたくないんだ。だから、ごめんね?」
そう言うと、俺は“一途な人”と言われる。女子には感謝だ。女子は{そっか、ごめんね}と言って離れて行く。
ようやく解放された……
教室に着くと、神山さんに「はよ」と声をかけた。[おはよう]と笑顔で返されると、周りの女子たちは目を向く。
席に着くと、翔が寄ってきて
『なぁ、なんで挨拶したの? いつもは黙って入ってくるのに?』
と、女子がときめきそうな顔を向けてくる。俺、女子じゃねぇよ。
「別に。挨拶するのが常識だろ」
『ふーん』
とニヤニヤしてこっちを見てくる。あと三十秒でチャイムが鳴りそうだったから、そのことを伝えると大人しく帰って行った。
一時間目は宿泊研修のために学級委員から説明を受け、グループ分けをする時間となった。グループのメンバーは自由だが、男女二人ずつと決められた。もちろんのこと、翔とは一緒だ。
女子は誰誘っても同……じじゃねぇ。神山さんと一緒になりたいけど、絶対じゃないし……誘ったら翔からなんか言われるし……しゃーねぇか。と思っていると、神山さんが端山桃さんと一緒にきた。
[ねぇ、古谷くん、一緒の班でもいいかな? 他の人と約束してるならいいけど……]
「いや、してねぇから、気にすんな」
『そうだよ! 全然気にしなくてオッケーだよ〜』
[やった〜! じゃあ報告しなきゃ!]
【サンキューな! 他んとこ、もうまとまっててさ】
『だから、気にすんなって〜』
「……」
[報告してきたよ〜]
なんか周り(の女子)からすっげぇ睨まれてるけど……大丈夫か? でも、ラッキー!
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作者名:こう | 作成日時:2022年3月13日 23時