初心い男子高校生の恋【オリジナル】 (ページ18)

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増えた仲間ページ18

譲の味方も増え、雪や汐とも話すようになった。神楽祭の準備も着々と進んでいく中で、家での会話を思い出していた。

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｛舜、一人暮らししてみない？｝

「は？急になんで？」

｛おじいちゃんが亡くなっちゃっておばあちゃん一人じゃない？おばあちゃん一人暮らしは危ないから、向こうで暮らそうと思ってるんだけど、舜はこっちに残りたいでしょう？｝

「別に。良いけど」

｛マンション暮らしになるけど良いかしら？警備はちゃんとしてるところなんだけど｝

「分かった。引っ越しはいつ？」

｛今週末はどうかしら？特に何もなければだけど……｝

「今週末な。空けとく」

｛ありがとね、仕送りもちょこちょこするから｝

「サンキュ」

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『なぁ、舜』

「あ？」

『今日も音楽室で食わねぇ？』

「何が聞きたい？」

『よく分かっていらっしゃる！なぁなんか聞きたい曲ある？』

〈じゃあ“記憶”は？〉

「映画の主題歌だろ？」

［汐もあのグループ好きなの？］

〈うん！誰推し？私は……〉

［分かる！でも、私は……］

〈あ〜なるほど……私もなりたては彼だったよ〉

［絶対、一回は通るよね〜］

〈そうそう！ぬまるか、抜け出すかで別れるもんね〉

【〔お二人さーん〕】

［ごめん！あんま話せる人いなくて］

〈そうなんだよね〜ごめ〜ん！〉

｛授業始めるぞ〜日直〜｝

｛きりーつ、れー｝

｛｛｛おなしゃーす｝｝｝

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ちょっとでも音を遮断させる。次に弁当食って時間を作る。最後にピアノの前に座る。

このグループのバラード曲は結構いいのばっかりで、弾く側としても心地がいい。だから、あっという間に終わってしまう。

『俺もこの曲聞いたことあるけど、違う曲に聞こえる！』

［流石！(泣)］

〈曲風をしっかり掴んでる！こんなにいい演奏が聞けるなんて！(泣)〉

〔二人とも泣いちゃって〜でもそんぐらいいい演奏だったよ〕

【すげぇなやっぱ！】

「……サンキュー」

『照れんなってw』

「うっせ、泣きやめって……」

なんとか泣き止んだときには予鈴が鳴っていた。