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諦め ページ15

玄関を出ると翔が待っていた。


『おはよ〜』


「はよ。今日からまた学校か〜疲れる」


『でも、神楽祭あるじゃん?』


「そういやそんなのあった気がする」


『最大イベントだぞ!?』


「言い過ぎだろ」


『好きな女子がいるからって!』


「いいじゃねぇか」


妙な会話をしながら歩いていると、学校に着いた。途端、


{あの! ちょっといいですか?}


「校舎裏?」


{はい!}


「んで、何? 告白?」


{はい。修了式の時に好きになりました。付き合ってください!}


「俺のこと、何か知ってんの?」


{! 苗字しか…}


「……俺にも好きなやつがいるんだ。お前らなら分かるだろ?」


{すいませんでした}


『ひでぇこと言った?』


「“俺にも好きなやつがいる‘’って言ったらどっか行った」


『すげぇな普通そんなこと言えねぇよ。探られるかも』


「そん時はキツく当たる。嫌われた方が良い」


『俺も協力しようか?』


「何すんだ?」


『舜の悪いところを言いまくる!』


「翔も嫌われねぇか?」


『俺は、桃が好きだから良いんだよ。桃にも一応言っとくし』


「へぇ?」


『おい……ってヤベェ! あと二分でチャイム鳴んぞ!』


「っ急げ!」


喋りすぎた……席に着くとちょうどチャイムが鳴った。


{席に着いてるか〜? 日直〜}


{きりーつ、れー}


{{{おはよーございます}}}


{出席取るぞ〜……全員いるな。え〜っと神楽祭の出場種目を考えとけよ〜}


今日決めんのかよ……チャイムが鳴ると、俺の席の周りに女子が集まってきた。情報早ぇ


{古谷くん、ちょっと聞きたいことがあるんだけど?}


「なんだ」


{好きな子がいるから、告って来んなって?}


「だからどうした? 何か悪りぃことした?」


{女子を泣かせたわ!}


「俺の立場になって考えてみろ。知らねぇやつに告られんだぜ?」


{どうなっても知らないから!}


「何すんだ? 花澤や香野みたくだれかを痛ぶるか?」


{! そんなことしないわ!}


「信じられねぇな」


{話にならない!}


やっとどっか行ってくれた……


『大丈夫か?』


「あぁ」


『気にすんなって! だけど、また危害加えられなきゃ良いけどな』


「あぁ」

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設定タグ:高校生 , オリジナル , 恋愛   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:こう | 作成日時:2022年3月13日 23時

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