初心い男子高校生の恋【オリジナル】 (ページ13)

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褒められるページ13

あれから二週間、ピアノのことについて誰も聞いてこない。

『音楽室好きになってきたわ！』

［落ち着くよね〜］

【他に人が来ないからかもな】

「とりあえず食お？腹減った……」

｛ピーンポーンパーンポーン。一年二組の古谷舜さん、至急職員室へ来てください｝

『なんかしたのか？』

［特になんかしてる風には見えなかったけど……］

【まぁとりあえず、行ってくれば？】

「あぁ」

なんでだ？見当がつかない……

「失礼します。一年二組の古谷です」

｛おぅ、ちょっといいか？｝

「はい」

なぜか校長室に連れてこられ、椅子に座らせられている……

《二週間ほど前、音楽室でピアノを弾いたそうだな？今度の修了式の時に演奏してもらえないだろうか？》

「へ？」

《急なことで申し訳ないが、頼まれてくれないか？》

「なぜ俺を？」

《実は……古谷くんの演奏を聴いていた一人の生徒が動画を担任の先生に見せたそうだ。その先生は翌日の職員会議の時にを他の教職員にも見せたんだよ。そうしたら、全員の先生方が｛実際に聴きたい｝と仰っったんだ。頼まれてくれるか？》

「いいですけど、何を弾けばいいんですか？」

《そうだな……それについてはこちらがアンケートを取っておく。必要なら、私たちがピックアップしたものを選んでもらうこともできるが、自由回答でいいかな？》

「えぇ、大丈夫ですよ。ただ、その場合、本番前に音源を聴かなければなりませんが、大丈夫ですか？」

《勿論だ。だが、そんな短時間で大丈夫か？》

「そこら辺は心配しないでください」

《では、よろしく頼む》

「了解しました。失礼しました」

『やっと出てきた……職員室で居場所聞いたら、校長室に連れて行かれたって……なんかあった？』

「修了式の時に演奏してくれって頼まれた」

『すっげぇじゃん！頑張れよ！』

「あぁ」

『とりあえず、譲と桃が待ってるから早く帰ろうぜ！』

俺らはダッシュで教室に帰ると、

［どしたの？停学とかじゃないよね？］

【あるわけねぇだろ……で、何があった？】

「校長先生に修了式の時に演奏してくれって頼まれてきた」

『すごくね！？』

［【すご……】〕

『まぁ……』

【［『頑張れ！』］】