席替え ページ12
翌朝、本鈴が鳴るとともにみんなはくじを引いていった。俺は人が少なくなってから取りに行った。
引いた番号は(4)。一番後ろか……翔はどこだ? 席を移動しながら翔を探す。見つけると、こっちに向かって笑う。
『舜! 四番? 俺三番だった!』
「マジで? 嬉しいんだけど」
翔が飛び跳ねていたら、隣に譲が座った。
[やっほ〜よろしくね、舜!]
「あぁ」
【私ここだ】
[やった〜めっちゃかたまれた〜]
『神様〜サンキュー!』
奇跡かっていうぐらいすげぇかたまってる……譲が隣にいるっていうのが一番嬉しい。
あっという間に昼休みになった。
[せっかくだし、お昼ごはんどっかで一緒に食べよう?]
「いいな」
『そうだな! どこにする?』
【言い出しっぺの譲が決めたら?】
[ん〜じゃあ〜音楽室!]
『あそこで食っていいのか?』
[わかんないけど、舜が前にあそこで食べてた]
「俺が言ったらオッケー出してくれる筈だ」
【何で?】
「俺がしょっちゅう音楽室に行ってたら、許可を貰えた」
『すげぇな! じゃあ行くか!』
[行こ行こ!]
音楽室ってやっぱり誰もいなくて静かで心地いい……
『授業以外でここに来たの初めてだわ……』
【同じく】
[前、舜がピアノの前に座ってたんだよね〜]
【ピアノ弾けるのか?】
「一応……」
【へぇすげぇな。私も何か聞きてぇ。】
「いいけど、そんなに上手くないぞ? 何でもいいけど」
[じゃあ……“恋する少年”がいい]
「わかった」
バラード風な曲だ。ラップの部分があるが、大して速いわけではないため比較的簡単な曲だ。
ギャラリーが集まってしまったらしい……一応、聴いてくれたっていうことだから、お辞儀だけしておいた。が、それだけでは終わらなかった。
{古谷くんすごいね! ピアノ習ってるの?}
{他にも弾いてくれよ〜}
「ごめん、俺は弾きたいって思った時にしか弾かないから。それでも弾けって言うなら、二千取るけど?」
『それは高すぎねぇか?』
{{{そうだそうだ!}}}
「いや、実際ピアノ聴こうと思ったらそれ以上かかるのが当たり前だから。これでも少なすぎるぐらいだ」
『だってよ』
ギャラリーはそそくさと帰って行った。
[じゃあ私m「いや、お前らは別」ありがとう]
【[『サンキュー!』]】
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作者名:こう | 作成日時:2022年3月13日 23時