初心い男子高校生の恋【オリジナル】 (ページ2)

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恋に気づくページ2

『おい！ちょっと待てよ』

「あ？あぁごめん」

『どうした？』

「“恋”ってしたことあるか？」

『あるけど、なんで？」

「恋がどんなものかわかんねぇ」

『ここでずっと立ち話ってのもなんだし、○ックにでも行って話すか……』

○ックで俺らはポテトを買って、席に着く。

『んで？何があった？』

「実はな……」

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昼休みにピアノの前に座っていると、誰かが入ってきて声をかけられた。

［こんなところで何してるの？ピアノ、弾けるの？］

「(あぁどっかで見たことあると思ったら同じクラスの神山譲か)」

「いや、今はもう弾けない」

［今は？前は弾けてたの？］

「ピアノ教室に通わされてたからな」

［へぇ。何か弾いてくれない？］

「俺弾けn［弾いたの？］は？」

［弾けるかどうか確かめてみたの？］

「……」

［試してないんじゃん。今試してみたら？］

「ピアノ、辞めた理由が‘弾けなくなったから’だから。試す気なんて毛頭なかった」

［……そっか。じゃあ諦めr「弾いてみる」え？］

俺は鍵盤の上に手をのせた。

「何がいい？」

［じゃあ“遺伝子”］

「分かった」

元気のある入り始める人気曲の一つだ。頭の中にメロディは入っている。最後の一音が終わり、彼女の方を見ると泣いていた。

「神山さん、大丈夫？」

［……］

「明らかに大丈夫じゃねぇな」

俺はそう言って特に理由もなく、抱き寄せた。五時間目の始まりを告げるチャイムがなった。ふわっと花の香りがした。

「泣きたいだけ泣け」

［ありがとう］

五時間目をサボり、彼女は泣き止んだ。

［ごめんね。迷惑だったでしょ……］

「迷惑じゃねぇし、なんで謝んだよ。悪りぃことしてねぇだろ」

［あ、ありがとう］

その瞬間だった。俺は照れ臭さを隠すように

「あと五分したら六時間目始まるぞ」

と言って、教室へ帰った。

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「ってことがあったんだよ」

『抱き寄せたのはなんで』

「泣いてたから」

『放っておいても良かったんじゃ？』

「慰めたかった」

『最後に‘ありがとう’って言われた時どう思った？』

「恥ずかしくなった」

『楽しかった？』

「楽しかった」

『なら、答えは出てんじゃねぇか。神山さんのことが“好き”ってことだ』

明日、学校でどんな顔して会ったらいいんだ……