妹が好きで何が悪い２【プリレジェ】

▽　京極竜 ページ50

竜side


あれからあの赤髪に言われたことがずっと引っかかっていて

学校から家へ帰って来ると兄貴しかいなかった部屋で、俺は口を開いた


「なぁ、兄貴」
「んー？」
「もし、もしな、本当にもし」
「なんだよ亀かよ」
「違くて、もし、Aと血繋がってたらどうする？」


そう言えばその場で止まった兄貴

そんなことあるわけねぇって思いたいけれど、実際思えなくもなくて

あの朱雀のオッサンがAの母親と関係を持っていたら、彼女は兄貴の半分血の繋がった妹になる


「いや、ごめん。もしもの話な。もしも」


シンと静まり返った部屋に言わなくてもよかったのかもしれないと今更後悔しても遅い

もしそうだとしたら兄貴はきっとショックだろうし……


「まぁ、考えてみればなくもないよな。朱雀のオッサンだし」


ポツリと呟いた兄貴の声がやけに響いて


「兄貴――」
「それって、結婚できるのかな」
「結婚！？」


突然の結婚発言に驚いていれば、それは冗談なんかじゃなさそうで、真剣な顔


「まぁ、結婚できなくてもいっか。一緒にいられれば」


そう言うと伸びをして立ち上がった兄貴は「A遅ェーなぁ」と呟く


「ん？どうした竜」
「いや……」


やっぱり兄貴には敵わない

スケールがでかいというかなんというか

一緒にいられれば

確かにそうだ


「やっぱ兄貴ってスゲーよ」
「ん？そっか！ありがとな！」


ずっと一緒に、自分だけのものにしたいんだ



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区切りが良いので、ここで３に移行しようかと思います
↓
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