妹が好きで何が悪い２【プリレジェ】

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「じゃーん！」


夕飯を食べ終わった後、あかりさんが冷蔵庫から白い箱を取り出してテーブルに広げれば


「「ケーキ！！」」


そこには人数分のカットケーキが入っていた


「え、何の日？」
「違うのよ、今日お客さんに貰って。ね、お父さん」
「あぁ、好きなのどれ食べてもいいから選びな」


そう言うと嬉しそうにピョンピョン飛び跳ねるいちごちゃん


「いちごチョコがいい！」
「俺もチョコがいい！」
「チョコ二つあるでしょ、どっちのチョコにするかは二人でじゃんけんで決めな」


早速じゃんけんをし始めたいちごちゃんと仁くんに


「ごめんね、Aもチョコが良かった？」
『え、いえ！私はいちごのショー――…』


一番好きなものがイチゴのショートケーキだと言おうとして止まった言葉

真っ白い生クリームに真っ赤ないちごが乗ったそれは、尊兄とのキスのことを思い出してしまって頬が熱くなる


「ん？どれ？」
『あ、えっと』
「いちごのショートケーキじゃねーの？」


そう言った尊兄と合った瞳に余計恥ずかしくて視線を逸らして


「ショートケーキでいいの？」
『あ、はい。それで』


何を思い出しているんだと小さく頭を振った

それからそれぞれがケーキを選んで。いちごのショートケーキにフォークを刺す

ショートケーキを見る度にあのことを思い出してしまうのかと思うと恥ずかしい

あれは事故みたいなものだ

ただの間違いだ

尊兄だって高校生だけど年齢的には大人だし、ハルさんみたいなもので……


「A、アンタちょっと顔赤いけど大丈夫？」
『だ！大丈夫！全然！ケーキ凄く美味しいですね！』
「そう？ならいいけど。そうそうここのケーキ結構有名みたいよ」
『そうなんですね！』


もう別のことを考えようと視線を上げれば竜ちゃんとバッチリ合った瞳は、驚いてすぐに逸らした

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