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相澤の場合 ページ9
「松村
ちょっと待て」
そう声をかけたのはA組担任の相澤である
「なんでしょう？」
さすがの松村であっても担任に反抗など出来るはずがない
当たり障りのない返事で返す
すると
「お前がそんな格好しているからかは知らんが
男子の成績が落ちはじめているんだ
特に爆豪がな」
相澤は松村が原因と言いた気な口ぶりだが
あくまで松村ではないとその体で話を進めるらしい
すると松村は何やら思案するそぶり見せて
次第に眉間にしわが寄った
「つまり私にどうしろと…？」
さすが文字が読めないバカは状況判断も苦手なようだ
「無理にとは言わない
そのボタンを今すぐ閉めろ」
無理にとは言わない
などと言っておきながら明らかに強調するのに悪意を感じるが
反抗する意思など芽生えない松村は
第二ボタン
第一ボタンと
順を追って閉めた
それを見て安堵の息をもらす相澤
「よし…
今後はそのボタンを学校内で開けるなよ」
意味も分からず松村はハイと返事をした
とその時
ぷっちーん
間抜けな音を立てて弾かれるようにして飛び出たのは松村の第二ボタン
宙を舞ったボタンは相澤の脳天にクリーンヒット
「せんせーボタンが吹っ飛びました」
淡々と告げた松村を呆然と見つめるしかない相澤
「そ、そうか…」
結局相澤の悩みは解消されなかったという
相澤がんばれ
超がんばれ
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作者名：ユリアーナ（物間くんLOVE) | 作成日時：2017年11月21日 23時
