ヒロアカのキャラ達は1人の女子に悩まされる (ページ18)

今日:26 hit、昨日:12 hit、合計:177,212 hit

轟の場合ページ18

時は午後の授業

授業内容は一対一のバトル

「よろしく」

立ち位置につきながら松村は正面に立つ轟にそう声をかけた

「あぁ」

轟も立ち位置につく

「本気で行くから」

「俺も手加減はしねぇ」

『轟対松村レディゴー』

戦闘開始のブザーが鳴り響いた

それと同時に二人は駆け出す

先手をとったのは轟だった

松村の進路を氷で塞ぎ退路も制した

普通ならここで迎撃の構えを取るはずだか

「何ッ…！？」

松村は違った

「横に逸れないなら真っ直ぐ向かえばいい」

松村の計算違いの行動に轟は一瞬反応が遅れた

すぐに我に帰り氷で防御をとろうとした

だが轟は動揺を隠しきれず予定より大きく最大に近い威力を出してしまった

しまった

轟がそう思った時にはもう遅い

「あ、逃げ場ないかも」

その言葉を残し松村は氷にのみ込まれた

「松村！」

慌ててかけ出す轟

氷の山をかき分け進む

とその時

「…き、轟」

かすかな松村の声が轟の鼓膜を刺激する

声のした方に向かうとそこには

胴を氷にのまれ身動きが取れない松村がいた

「ねぇ助けて」

松村は必死に氷を押して脱出しようとするがビクともしない

「わ、悪い今溶かす」

そう言って轟が左手をかざした時だった

「違うお尻押して」

「…は？」

「お尻押して」

やはり聞き間違いではないらしい

自分の腰当たりの高さから落ち身体を強打する

氷を溶かすのは嫌

腕を引っ張ってもらうのは痛そうだから嫌

消去法でその考えになったらしい

「正気か松村…」

かの天然代表とうたわれる轟がこうも呆れたことはあっただろうか

「何が？

それよりこの体制キツイ早く」

対して松村は眉間にしわを寄せながら轟を急かす

「ほ、ホントにするのか？」

一応後ろに回ってみたモノのやはり現状を受け入れがたい轟

再度確認するが

「そうだよ早く」

返事は何ら変わらない

「い、いくぞ」

覚悟を決め松村のお尻に手を置こうとした時だった

「松村さん大丈夫！？」

氷の影から女子たちが飛び出して来た

反射で手を引っ込めた轟をよそに松村は女子達によって地に足ついた

「身体が冷えていますわ、今すぐ保健室へ！」

八百万の創造毛布を羽織った松村と女子達の背中を見送った轟

その一部始終を見ていた爆豪

轟の肩に手を置きニヤニヤと笑みを浮かべながら言い放った

「ドンマイ」

轟は真顔のまま両手を見つめ握って開くを繰り返した

轟がんばれ

超がんばれ
ーーーーー
頑張ったらダメだなこれ…←