子供はコロッと成長する ページ39
「…なんでさ。」
手元で欝先生に次に解いてもらう問題を厳選しながら返す。
すると、白いくせに男の手だとわかる角張った手が背後からのびてきて、机に手をついた。
いつの間にか背後にまわられたのか。
欝「そうやねぇ…俺今日頑張ってるんやし、御褒美みたいなもんあったらもっとええなぁって。やからってAちゃんに金使わせんのは絶対嫌やから、関西弁聞いた時ん事思い出したん。やから。」
白い指先はある一定の間隔で人差し指から小指を波のように動かし、ｶﾀﾀｯと机を鳴らす。
さて、どうしたものか。
こういうのは実に困ったね。
言葉の運び方、相手に利益を持たせつつ、結局自分の利益を得ることの出来る頭のまわる奴。
女子はこんな奴のどこがいいんですか？
私には一生わからなくていいことだけど。
まぁ、はっきり言って
＿＿餓鬼くせぇ事に巻き込まれたくない。
ま、いうこと聞けばいいか。
「なるほど。ほんならええで。ほら、関西弁で話したるからなんか聞いてや。お話したるわ。」
私、子供苦手だけど、このタイプは無視すると傷つきやすいんだよなぁ。
あ、この問題いいな。
欝先生ならできそうだし、数学先生もこの問題の感じ好きだろうな。
いつの間にか対面の席に戻った彼は酷く深い溜息を吐いた。
ん？っと思いながら彼に目を向けるとなんともやる気のない顔でひと口チョコを包装から取り出し口に含んでいる。
「なんや？そのふっかいため息わ。その顔腹立つわ。」
欝「顔が腹立つとか傷つくんやけど！…あーいや、言うとAちゃんに失礼やからなぁ…」
ミルクティーをぐっとあおった彼はフゥと言う。
「え？うちがなんかやったん？え、気になるやん。いえや。」
欝先生は苦虫でもかんだ感じであーとか言いながらボソｯといった。
欝「こう、全然ひっかからん、のやなって。いつも相手してたのと、もう…全然ちゃうって言うか。なんか、凄いあやされてる気がして口説くんも諦めとうなったんや…」
その瞳はキョロキョロと忙しなく動くため、私は我慢出来ずに笑ってしまった。
彼は、笑うなや。と、少し耳を赤くして私の肩を小突いてきた。
「すまんwいやぁよく分かってんなぁwたしかに子供をあやすって感じだったわww」
欝「うっわぁ〜、やっぱなぁ。なんか、俺のお願いとかしょうがないなぁ感が隠せてんないやん。大人の余裕あってムカつくなぁ。」
彼の瞳がその時一瞬光を持ってクシャっと顔をほころばせた。
「…狡いな」
不覚にきゅんとしたよ。
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D(プロフ) - ルキさん» はい！実は個人的にどっちにしようか悩んでなんか他の方々と同じ書き方するのつまらんと思ったしだいです！ご質問ありがとうございます！よりよい話になるよう精進致します！ (2019年6月20日 16時) (
レス) id: 5255f6ffa2 (このIDを非表示/違反報告)
ルキ - めちゃおもろいです！欝じゃなくて鬱ですよ…！わざとそうしてるのならすいません…！ (2019年6月16日 2時) (レス) id: f38841be90 (このIDを非表示/違反報告)
晃夜(プロフ) - ハルさん» 読んでくれてありがとうございます。更新遅くてすいません。早めに投稿できるよう善処します。好きです。笑 (2018年3月6日 14時) (レス) id: 153c465e30 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 好きです 頑張ってください！ (2018年3月6日 6時) (レス) id: 9915f5d63f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねこ x他2人 | 作成日時：2017年4月15日 16時
