全くもって驚きだ。 ページ23
トビラは開けっ放しにしていたことで私には今二人の人物が見えている。
グルッペンと部長。
彼はいつものクラスと同じ無の表情であるが、部長もいつもとは違うが、なんというか圧力のある物言いである。
「…部長…？」
私はただいつも通りの部長と違うことに少なくとも驚きを隠せていなかったためか、ボソリと声に出てしまっていた。
部長はこちらにバッと顔を向けて面食らったようだ。
部長「な、海堂さ…も、もう戻ってたんだ。」
ははは、と、いつもの彼の優しい笑い方に落ち着きは戻りつつこれが全くの別物であることにも納得をつけた。彼もある種、私たちと同じ系統の人間なのだと。
「彼とはお知り合いですか？」
疑問をストンと素直に落とす。
グルッペンは興味無さそうだが、部長は少々顔色がいいものではない。
部長「…ちょっとね、家の関係で少し話したりすることがあったからね。それより、海堂さんは？なんで彼と？」
今度はこちらが答える番のようだ。
正確な答えではないが、答えてもらったら答えるのが礼儀である。
「彼は今年からの新しい友人です。」
グルッペンはピクリとも動かずただ私の方を見つめている。
部長は冷たい声で私に問いかけた。
部長「君は彼がどんな立場の人か知ってて友人になったのか？」
この言葉にグルッペンの顔は歪む。
部長と彼の睨み合いが始まっていた。
「…そうですね。彼が少しおうちの事情が普通でないことは噂で少々。本当のことは知りません。ただ、今の彼は私にとっての友人です。それに何か問題があっても関係の無いことです。」
はじめの時に私はいった。
＿
＿＿＿
彼には嘘をつかない。
＿＿＿
＿
自分の意見をしっかり言わないといつまた頬を抓られて、伸ばされるかわかったものではない。
それに、それは彼とのゲームに背を向けることだ。
そんな、負け犬にだけは絶対なってやらない。
部長「ｯｯ！…そう、じゃあ、僕は何も言わないさ。だが、彼の現実は＿＿＿＿」
グ「!!」
部長が言いかけようとしたと同時にグルッペンが私の元に駆け出し、グッと腕を引かれた。
頭がついて行かない状態で背後からガタガタと物と物がぶつかる酷い音がした。
それによって、彼はいち早く私の背後のイーゼルが倒れそうなことに気づき、私を助けてくれたようで。
「…あり、がとう。」
声が驚きで不安定な音を漏らしたがしっかりお礼入った。
グ「すまん＿＿＿＿帰るぞ。」
彼が酷く悲しい顔をして笑ったことを私は忘れられなくなった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 295人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
D(プロフ) - ルキさん» はい！実は個人的にどっちにしようか悩んでなんか他の方々と同じ書き方するのつまらんと思ったしだいです！ご質問ありがとうございます！よりよい話になるよう精進致します！ (2019年6月20日 16時) (
レス) id: 5255f6ffa2 (このIDを非表示/違反報告)
ルキ - めちゃおもろいです！欝じゃなくて鬱ですよ…！わざとそうしてるのならすいません…！ (2019年6月16日 2時) (レス) id: f38841be90 (このIDを非表示/違反報告)
晃夜(プロフ) - ハルさん» 読んでくれてありがとうございます。更新遅くてすいません。早めに投稿できるよう善処します。好きです。笑 (2018年3月6日 14時) (レス) id: 153c465e30 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 好きです 頑張ってください！ (2018年3月6日 6時) (レス) id: 9915f5d63f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ねこ x他2人 | 作成日時：2017年4月15日 16時
