【リボーン】ドSで腹黒な私は武お兄ちゃんの義妹です！ (ページ21)

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お兄ちゃんは獄寺さんと仲良くするぐらい心が広いんです！ページ21

「目が覚めましたか？」

「ん……ぁ？」

ぼやける視界がだんだんとはっきり輪郭が浮き出てくる。

オレを見下ろしていたのは……

「お前……っ！！」

山本の妹……確か…

「……A。山本Aです。

獄寺さん、突然倒れちゃって。今看病してたところです」

病気じゃねぇし！
まぁ……病気と似たようなものだが…

「……ここは私の部屋ですよ」

辺りを見回すオレに、すかさず妹は言った。

というか……何を考えてんだか分かんねーな……

無表情だし…静かだし…

「実は、獄寺さんに……お話がありまして」

まさか、コイツもクラスの女子共と同じように………！！

そうオレはかまえた、が…それは無意味だった。

ある意味。

「獄寺さん、金輪際……もう兄に近寄らないでください」

「…………は？」

「黙って見ていれば偉っそーに。
貴方、兄の心があんなに広くなきゃツナさんの側にも居られませんよ。

つーか、馴れ馴れしいにもほどがあります。
イタリアだかイギリスだか知りませんが、礼儀ってものが日本にはあるんです。

そこんとこきっちり守れよ。

ンなこともできねーなようなら、こっちから掃除してやんよ。

お前ぇのゴミカス1mmも残さないぐらいな」

「なっ……」

いきなりの毒舌攻撃に、せっかくかまえても意味がないことが
身に染みてわかった。

でも、山本の妹の攻撃は続く。

「は？何が『なっ！』だ。

カッコいいのか？その台詞。
カッコいいと思ってんのか？自分を。

バーカ。すげーダッセーんだよ。

あ、許して欲しいなら土下座だからな。
そして、涙目で地面に額を擦り付けながら
『もう武様に生意気な口はききません。これまでのご無礼をお許しください』って言え。

そしたら許してやろうか考えてやる。

まぁ、許すかどうかはわからねーけどな」

もはや敬語でもねー

そしてオレのプライドも粉々に粉砕した。

いきなりキャラが変わる。
いや、変わるどころではなかった。

これは別人だ。

あの爽やかな笑顔はそのままだが、どこか殺気がねり込まれている。

口調は敬語が消え失せ、どっかのマフィアの幹部みてーな口調に。

そしてとどめは目。
あのおとなしい優等生みたいな目が…

ゴミを見るような冷酷な目なっていた。