[短編集]＿一日一笑顔＿[曇天に笑う]

〃 ページ48

本当、綺麗な顔立ちしてるなぁと


改めて見とれてしまっていると



「薬持って来たッスよー!!」


「宙太郎、もう少し静かにって」


「あっ・・・す、すいませんっす」


「大丈夫だよ」



もう一度体をあげると



「ん、支えてやるから凭れていいぞ」



天火さんが後ろに回ってくれた。


・・・苦い薬を我慢して一気に飲み込む


顔を上に向けると、喉が痛い・・・。



「っは・・・っの、飲んだ・・・」


「よーし、よく飲んだ」



苦かったぁ、と顔を歪ませると


天火さんが髪をわしゃわしゃとした。



「兄貴・・・あんまり乱暴してやるな」


「ほら、天火寝かしてあげな」


「おいらも隣で・・・」


「お前はだーめ」



宙太郎を止めた天火さんや、気を使ってくれる白子さんや空丸を見て思わず微笑む。


そしてゆっくり瞼を閉じると、


すぐに眠りについてしまった。



「・・・Aの寝顔、かーわいいなぁ」


「A姉はいつでも可愛いっす！」


「お前ら、変な気起こすなよ」


「そう言う空丸だって、我慢してるような顔。してるよ」


「うっ」


「白子もサラッとやりそうだよなぁ」



・・・私の寝顔をみて、そんな会話をしてるなんて


私は勿論知らない。

作者から→←曇兄弟・白子―…君の看病((夏目 懷來様リク)

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