[短編集]＿一日一笑顔＿[曇天に笑う]

白子―…お祭りデート((くみにゃん様リク) ページ36

「ほー、屋台沢山出てますね」


「だね。何か食べたいものとか・・・ある？」



現在、彼氏である白子さんとお祭りデート中。



「あっわたあめ食べたいです」


「ふふ」


「・・・な、何か変ですか・・!?」


「ううん、はしゃいでるのが可愛いなって思っただけだよ。行こうか」


「え、あっ・・・は、はい」



さらっと可愛いって言いましたよね・・・。


その言葉で私が真っ赤になっているのを知ってか知らずか、ぎゅっと手を繋いできた


・・・当たり前のように、恋人繋ぎ。


いや当たり前・・・なのだろうけど。



「ん?どうかした?」


「いっいえ・・・！」


「・・・人がたくさんいるし、はぐれたら困るだろ?それに」



そこで、言葉を途切れさせ、片方の手の人差し指で私の鼻先に触れた



「恋人同士なんだし・・・。これくらい、ね?」


「は、ぃ」



コレ以上私の顔を赤くしてどうするんですかああっ!!


と叫びたいほど、白子さんはカッコ良かった


そして屋台まで行くと、わたあめを白子さんは奢ってくれた


さらっと出るカッコいい一面に、私の心臓はドキドキ。



「はい、わたあめ」


「あ、ありがとうございます・・・」



お礼を言って、ぱくりとわたあめを一口。


甘い・・・。



「俺にも、一口ちょうだい?」


「あ、はい。どう、ぞ・・・」


「うーんと、そうじゃなくって」



わたあめを差し出すと、首を傾げた


・・・私も同じように傾げると、千切ったわたあめを掴んでいる手を掴み


そのまま自分の口、へ・・・!?



「し、白子さっ!?」


「ん、おいし」



ゆ、指まで舐め・・・


や、やばいですってば、これは・・・ッ!!



「ありがと」


「へ、あ、その、うんと、は・・・はい」



・・・しかし、白子さんはまだ私をドキドキさせる。



「ふふ、もうそろそろ敬語止めてもいいんじゃない?」



！？


私の脳内が一時停止。


そして再起動するときは、もうパニック。


き、急展開・・・!!



「さん付けと敬語禁止」


「え、えぇっ・・・あのっ」



驚く私。


そんな私の腕を引っ張って人の少ない方・・・屋台の後ろに連れてかれる



「し、らす・・・さんっ・・・!?」



思わず、さん付けで呼んでしまう。



「駄目」


「う、うぐっ・・・し、白子・・・!!」



微笑む白子さ・・・白子に負け、呼び捨てで呼ぶ。


と


口にキス。



「よくできました」



・・・そ、そんな彼が、大好きです。

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