空丸―…出来た弟の照れ顔(ソラ様) ページ17
私の弟である空丸は大変良くできた弟である
もう皆が羨むほどの自慢の弟である
「姉貴!」
噂はしてないけど、噂をすれば影がさす。
そういうことで、私の後ろを空丸が追っかけて来ていた
私は縁側で足を止める
「あのっ、姉貴・・・っ」
「空丸が言葉に詰まって・・・意外にかわいい・・・」
ふむふむ、と、心の中で言っていたつもりだったのだが
声に出てたようで空丸は驚く
「はっ!?」
「んで、何の用かね」
「え、あ・・・あぁ、そのだな」
そういうと、空丸は何かを包んだものを差し出してきた
しかも照れながら。
い、いつもは格好いい側の空丸は可愛い・・・!
「何、これ」
「あっ開けてみればわかるだろ!」
「・・・そ、そうだね。じゃあ開け――」
何故私が怒られた
そう思いつつ、包んである紙を丁寧にはがそうとすると
空丸は顔を真っ赤にして
「ああああっ!!!やっぱり駄目!!!返せ!」
そう叫んだ。
それにはこちらが驚く。
そして返せって・・・なんかこっちが悪いみたい・・・。
「え、えぇ・・・ど、どうし・・・えあっ、ちょ、空丸!?」
いきなり背中を向けて走って行った空丸
それを追いかける気にもなれず、縁側で立ち尽くしていた。
置いてかれた私は、数秒立ち尽くしたのちに
静かに台所へ向かった
時間が時間だから料理でもしてるだろう
案の定、台所にいた。
「あっ姉貴!?」
空丸は何かを察したのかいきなり後ろを向いた
「まっ、おい勝手に見るな!」
「気になるんだけどなぁ」
「う゛ッ・・・」
言葉を詰まらせた空丸は
数秒口をもごもごさせ
「こ、これ、その、姉貴、に・・・」
先程のをこちらに差し出す。
「空丸からとは珍しい・・・ありがt―――」
そこで言葉が途切れる
そ、空丸・・・か、かわ・・・
腕で口元を隠しながら、斜め下を向いていて、顔は真っ赤
片方の腕は拳を作って何かを耐えている
「かわ・・・」
これは、やばいぞ
私、鼻血出して倒れるかも
これ、凶器になりかねん・・・。
「い、いつまで俺を見てんだよ・・・!?」
「い、いや可愛いなt――」
「可愛くねえ!!!」
そう真っ赤な顔で言うと、空丸は
差し出していたモノで私の頭を叩いた
あ・・・これも凶器になりかねん。
くっそ痛い。
「あ、姉貴・・・!わ、悪い、つい・・・!!」
でも慌てる空丸が見れたから良しとしよう。
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crrrr - 何度も読ませて頂いておりましたが、数年経ってまた読みたくなりまた読ませて頂いています。大好きです! (2022年7月10日 2時) (レス) @page1 id: 960a6975c5 (このIDを非表示/違反報告)
RINN - 次は激ピンクの作品が読みたいです! (2018年10月7日 7時) (レス) id: b532f9f747 (このIDを非表示/違反報告)
にょんすけ - いえいえ〜、全然大丈夫ですよ!むしろよかったです^_^ニヤニヤしながら読んでましたwwリクエスト答えてくれてありがとうございました! (2014年11月9日 23時) (レス) id: 91ca37a4af (このIDを非表示/違反報告)
不雲綺(プロフ) - にょんすけさん» 作成させていただきましたが、なんか甘やかしているって感じが出てないかもしれません…!すいません (2014年11月9日 21時) (レス) id: 30ec80f3f5 (このIDを非表示/違反報告)
不雲綺(プロフ) - にょんすけさん» いえいえ、こちらこそすいません。了解です!書かせていただきます! (2014年11月9日 14時) (レス) id: 30ec80f3f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:不雲綺 | 作成日時:2014年7月31日 10時