テロ ページ25
ドガアァァン。
店の前を歩いていた人は爆風に巻き込まれ飛んでいく。
地面に叩きつけられ、関節が曲がっていたり、血を流している人が多々居る。
男「此処に居る奴らは全員頭の上で手を組め!
逃げようとしたり、怪しい素振りを見せた奴は、殺す!」
そういいながら、爆破した店から出てきたのは、真っ黒な服で身を包み、フードを被った1人の男だった。フードを被っているので顔は、見えない。少し、覚えのある声だった。
先刻、男は‘殺す’と言った。けれど、男の手には凶器は無かった。
しかし、私は分かる。1年間だが、何人もの人をコロシタ。あの男の言葉が嘘ではない事を。
人々は、男の命令通りにした。
私達も其れに続いて、頭の上で、手を組んだ。
男「全員俺の周りに来い。お前らは餌だ。彼奴らを釣るためのな。」
男の言葉に憎しみを感じる。彼奴らが誰かは分からないが、相当な恨みを持っているのだろう。
命令通り、私達は移動する。
百人は余裕で超えるほどの人が集まった。
地面に座らされ、只々時が過ぎるのを待っていた。
与「不味いねェ。ここで妾達が下手に動けば、他の奴等が殺られる。」
与謝野さんがぼそりと呟いた。
その時、男から1番遠くに居た人が逃げ出した。
男「逃げるなって言ったろ。」
男がそう言った瞬間、逃げた人が“燃えた”。
男が手から炎を出した。
貴「ハッ。ハァッ。」
息が詰まる。呼吸の仕方が分からない。蘇るあの記憶。私を買った人。私にコロシを教えた人。私を殴った人。
忘れるはずがない。あの力。私を殺すと言った。リーダー。その名は、
柳田 竜司[ヤナギダ・リュウジ]
ナ「Aさん?Aさん!どうしたんですの⁈Aさん‼Aさん‼」
声が遠く聞こえる。段々と何を言ってるのかが分からなくなる。
与「A!落ち着くんだ。深呼吸だよ!」
泉「A?A⁇嫌。A死なないで!」
柳「何だお前等。殺されてぇのか?」
リーダーがそう言って此方に近づいた。
…否、正確には“近付こうとした”。
此方に歩みを進めた瞬間、吹っ飛んだのだ。
吹っ飛ばされた瓦礫の中かから柳田が立ち上がる。
柳「やっと来たか。待ちくたびれたぜ。ポートマフィア‼‼」
?「そりャどうも。テメェにはウチの連中が世話になった借りがあんだよ。」
最後に見たのは
真っ黒い人達の最前線に居る男が言った。真っ黒な格好に、帽子を被った、・・・控えめな、背の人。
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みさき(プロフ) - 面白いです!続き楽しみにしてます! (2019年7月9日 23時) (レス) id: 071d00f0ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:銀花 | 作成日時:2019年6月14日 21時