#旅立ち ページ44
…
SH「じゃ、行きますか。」
いよいよ出発の刻。
私は夢見心地でどこか上の空だった。
ーーー
ーー
ー
気付くと私は自室のベッドで朝を迎えていた。
夢?とも思ったが、ハンガーに掛かった上着と、鍵がかかっていないドアを見て夢じゃ無かったと確信した。
…やられた。
多分紅茶に微量の睡眠導入剤が入ってた。
まだここに来て間もない頃。
寝付けない時には、よくディオの部屋で睡眠導入剤入りの紅茶を飲ませてもらって、眠りに就いた私を部屋まで運んでくれた。
その時には必ず着ていた上着もきちんと掛けられていて、ディオが出て行く為、部屋には鍵がかかっていなかった事を思い出した。
…
当の本人をチラっと見ると表情一つ変えず…
こういう所。
隙が無いなって。
…でも覚えてる。
唇の感触と昨夜の心臓の高鳴りも。
…
DO「…俺はAと星空って言うのを見てみたい。それが今の夢かな。」
…
ちゃんと覚えておくから。
ーーーーーー
ざっと今後の進路はこう。
まず安全に地上に上がれるであろう方法を見つけ、
地上に出る。
他に干渉されない土地を見つけ、順に地下の住民を移動させていく。
言えば簡単だが、まずライフラインの無い土地で自給自足していかなければいけないし、暮らしを確立するだけでも気の遠くなる時間を要する。
それから地下の住み慣れた暮らしを捨てて、地上に出るのを皆が良しとするかはやってみないと分からない。
何年、何十年かかるか。
『みんな、食べ物は自分達で探す事!
おばちゃんに迷惑かけちゃ駄目だよ!』
「ワウッワウッ!」
「あんた達、気をつけて行ってらっしゃい!
一番最初に迎えに来て頂戴ね!」
犬は、近くの家のいつもお世話になっているおばちゃんに預ける事にした。
おばちゃんも犬達も絶対に迎えに来るからね。
基地の扉が音を立てて閉まった。
お世話になりました。
皆無言で基地に背を向け歩き出した。
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でおらいと。(プロフ) - ぱらちゃんさん» ぱらちゃんさん、はじめまして♪コメントありがとうございます!この世界観、読んで下さる人付いて来れるかな〜、、とめちゃくちゃ心配だったもので笑 ぱらちゃんさんのコメで熱が伝わりました!笑 お陰でやる気がもっと出てきましたので、楽しみに待っていてください♪ (2018年2月2日 14時) (レス) id: b33c4c399c (このIDを非表示/違反報告)
ぱらちゃん(プロフ) - なんと言ったらいいのかわからないんですが、とにかく大好きな作品です!次回の更新とっっても楽しみです。長々と失礼しました!笑 (2018年2月2日 3時) (レス) id: 6e60babd81 (このIDを非表示/違反報告)
ぱらちゃん(プロフ) - はじめまして。本当に面白すぎます。今まで読んだことない設定で斬新でめちゃくちゃワクワクドキドキします。1ページ1ページ緊張します!でおらいとさんみたいな語彙力がないので興奮を上手く伝えることが出来ず、もどかしいです笑 (2018年2月2日 3時) (レス) id: 6e60babd81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:でおらいと。 | 作成日時:2018年1月11日 12時