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僕たちのパフォーマンスに会場内の熱気は最高潮になり大成功に終わった。
興奮冷めやまぬ会場から、舞台裏に捌ける最中、見ないで置こうと思ったのに無意識に彼女を探してしまってドレスに身を包んだ美しいAと目があった。
Aが僕をみて他の人には気づかないぐらい一瞬、微笑んでくれたAに頬が緩みそうになる。
だけど、ここはプロとして表情を崩す訳にはいかない。
何とか表情を保ったまま舞台裏へと捌ける。
舞台裏捌けると同時に
「ヤー、Aちゃん可愛かったね」
とTHヒョンが呟いたのを皮切りにヒョンたちが一斉にAのことを褒める。
Aが褒められて嬉しい。
だけど、同時に僕の可愛いAを皆の目に晒されたことに嫉妬心も芽生える。
そんな複雑な感情を抱きながら僕らに用意された席へと向かった。
用意された席に着き、周りを見渡すと、
その席はAと近く、Aの様子がよく分かる席だった。
この席は、、困るな。
だって目線の先にAがいるのだ。
どうしてもAに目がいってしまう。
でも、アカデミー賞授賞式だ。
カメラの数も桁違いに多い。
きっと、彼女の方を見ていたら、
その様子がカメラに写ってしまう。
それで無くても僕達夫婦は何故か注目されてしまっているのだから。
「ジョングク、大丈夫か?」
僕の左に座っているJNヒョンが、この席からAの姿が見えてしまうのをいち早く察して僕に問いかける。
「……。大丈夫じゃないけど、何とかします」
僕はアイドルだ。
だから当然、僕のプライベートそれも夫婦としてのプライベートを見たくないarmy達もいる。
だからarmyをガッカリさせないよう
なるべく彼女を意識しないようにしよう。
そう決意して、壇上を見つめた。
式典はどんどん進んでいく。
今回、Aはノミネートされていたが惜しくも受賞を逃してしまった。
けれど、彼女はいま以上の名声を手に入れることを望んでいないから、落ち込んでいる様子はない。
Aのことを見ないように、意識しないように頑張ってるけど、やっぱり時々無意識に小春を見てしまうから、そんな彼女の様子もよくわかった。
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優(プロフ) - とても読んでて楽しかったです!続きのパスワード教えて欲しいです! (2022年2月8日 12時) (レス) @page37 id: 95db141eb0 (このIDを非表示/違反報告)
美加莉(プロフ) - さくらさん» あ!そうなんですね!!いえいえ、全然大丈夫です!ご対応ありがとうございました😭 (2021年11月23日 21時) (レス) id: d0142f9e8a (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 美加莉さん» すみません!最初に小春という名前で始めた名残で一旦、小春という名前で書いて後で名前変換できるようにしています。ですが、所々出来ていなかったみたいです。サッと直しましたが多分まだ直せていない部分があると思うので、時間がある時に見直して直していきますね。 (2021年11月23日 21時) (レス) id: 7b4f4afa76 (このIDを非表示/違反報告)
美加莉(プロフ) - いつも楽しみに拝見しています!一つ質問なのですが名前の小春というのは主人公の名前なのでしょうか? (2021年11月23日 21時) (レス) @page17 id: d0142f9e8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら | 作成日時:2021年11月15日 19時