検索窓
今日:32 hit、昨日:9 hit、合計:224,788 hit

ページ25

指定されたパーキングに着いて車を停める。
裏地にある人気がないそこで、車に凭れかかりながら彼女を待つ。
一応、帽子を被っているし人通りもないパーキングだから僕に気づく人もいないだろう。


暗闇のなか、彼女が来るのをじっと待つ。
暫くして僕と同じように帽子を被った女性が俯きながら歩いて来ているのが見えた。


「A!」


僕の声にAが駆け寄ってきて、僕の目の前で止まる。

僕はそんな彼女の手をギュッと握って反対の手で彼女を抱きしめた。


暫くそうしたあと、彼女の髪を撫でてから離れ、後部座席の扉を開けて彼女を座らせた。


ここはアメリカだから、助手席だと気付かれて写真を撮られるかもしれない。
そう考えて、一応、後部座席に座ってもらった。


大人しく後部座席に座っているAの姿をルームミラーで確認して、車を発進させた。


車を数十分走らせたあと、ある高級ホテルの地下駐車場に入って車を停める。


「A。僕は後から行くから先に行ってて」


「……。うん」


Aに2枚あるうちの1枚のキーカードを渡す。
Aはキーカードを受け取り直ぐに車を出ていった。


5分後、僕も同じように車をでて、Aが待つ部屋に入った。


部屋に入るとAは大きいソファーの端に、ちょこんっと座っていた。


俯いていて顔が見えない。
僕はそんな彼女の真横に座る。


「A。可愛い顔をみせて」

僕は彼女の顔がみたくて優しく彼女に問いかた。
けれど、彼女は首を横に振って顔を見せてはくれない。

だから、僕は彼女の顎に指をかけて、少し強引に彼女を上向かせた。


やっと見れた彼女の顔には涙が一筋流れている。


彼女の涙を見たくないのに僕が泣かせた。
胸が痛い。
けど、彼女の方がもっと痛いのだ。


彼女を見つめる僕の瞳からAは逃げるように目を逸らす。


「いや……。こんな顔見ないで」


「どうして?
Aの全てを見せて。
Aが想っていることを僕に聞かせて欲しい」


そう問いかけるけど、彼女は口を開こうとはしない。


「A。僕は頼りない?」


その僕の弱った声に小春はハッと息を飲んだ。


「違う!グクは頼りなくなんてない。


私が勝手に嫉妬してるだけなの。
グクは謝ってくれたのに、モヤモヤが晴れなくて……こんな醜い私を見ないで」


そういって、涙を流すA。

〇→←〇



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (265 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
798人がお気に入り
設定タグ:BTS , ジョングク , 女優
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - とても読んでて楽しかったです!続きのパスワード教えて欲しいです! (2022年2月8日 12時) (レス) @page37 id: 95db141eb0 (このIDを非表示/違反報告)
美加莉(プロフ) - さくらさん» あ!そうなんですね!!いえいえ、全然大丈夫です!ご対応ありがとうございました😭 (2021年11月23日 21時) (レス) id: d0142f9e8a (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 美加莉さん» すみません!最初に小春という名前で始めた名残で一旦、小春という名前で書いて後で名前変換できるようにしています。ですが、所々出来ていなかったみたいです。サッと直しましたが多分まだ直せていない部分があると思うので、時間がある時に見直して直していきますね。 (2021年11月23日 21時) (レス) id: 7b4f4afa76 (このIDを非表示/違反報告)
美加莉(プロフ) - いつも楽しみに拝見しています!一つ質問なのですが名前の小春というのは主人公の名前なのでしょうか? (2021年11月23日 21時) (レス) @page17 id: d0142f9e8a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:さくら | 作成日時:2021年11月15日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。