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その日の夜。
僕はAに電話を掛けた。


僕がアメリカにいても、僕のスケジュールに余裕がなかったり、彼女の撮影があったりで、会えていない。


「A?」

良かった。繋がった。


「うん。グクお疲れ様。
大賞おめでとう」

僕はいつもと変わらないその声で祝福してくれる彼女に胸を撫で下ろす。


「ありがとう。
メンバーとarmy達のお陰だよ。


……A……写真みた?」


「……うん」


「ごめんね。不意打ちでやられたんだ。
油断してた……。
今後は絶対こんなことがないようにするから。
本当にごめん」


「……。うん。そうだと思った。

謝ってくれたし、もうこの話はおしまいね」


そういって話を終わらせた彼女。
僕達は彼女が撮影に呼ばれてるまで話をして電話を切った。
彼女はいつもと変わらない、いや、いつも以上に明るい声で話してくれた。
だけど、僕にはそれが、空元気のように聞こえて痛々しかった。


僕が彼女を不安にさせている。
そう感じて罪悪感が募る。


それから、Aとの間に微妙な距離を感じつつ日々は過ぎていき、ついにアメリカで予定されていた全てのコンサートが終わって、明日の午後にはもう韓国に帰らないと行けない。


時刻は22時。
これからコンサートを一緒に作り上げてくれた
スタッフと打ち上げがある。


せっかくアメリカに居るのにAと会うことが出来なかった。
不安を抱えるAの傍にいたかったのに、上手くいかない。


「はぁ」


つい口からため息が零れてしまう。
そんな僕にマネージャーが近づいてきた。


「今、Aさんのマネージャーから連絡があって
Aさんもこの近くで撮影しているって教えて貰いました。もうすぐ撮影、終わるみたいです」


そう言って僕に、スタジオ近くのパーキングの住所が書かれた紙と車のキー、ホテルのカードキーを渡す。


僕は驚いてマネージャーを仰ぎみる。
そんな僕にマネージャーは1つ頷くだけだった。


「でも、まだ打ち上げが……」


「僕達が上手いこと言っておくから行っておいで」


JNヒョンがAの元に行きたいけど打ち上げが気がかりで行くか迷っている僕に優しくそう言って背中を押してくれた。


他のメンバーも優しい表情で行っておいでっと言ってくれる。


本当いつもヒョン達に助けられている。


「ありがとう!」


僕はヒョン達にお礼をいいながら、スタジオを飛び出した。

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(プロフ) - とても読んでて楽しかったです!続きのパスワード教えて欲しいです! (2022年2月8日 12時) (レス) @page37 id: 95db141eb0 (このIDを非表示/違反報告)
美加莉(プロフ) - さくらさん» あ!そうなんですね!!いえいえ、全然大丈夫です!ご対応ありがとうございました😭 (2021年11月23日 21時) (レス) id: d0142f9e8a (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 美加莉さん» すみません!最初に小春という名前で始めた名残で一旦、小春という名前で書いて後で名前変換できるようにしています。ですが、所々出来ていなかったみたいです。サッと直しましたが多分まだ直せていない部分があると思うので、時間がある時に見直して直していきますね。 (2021年11月23日 21時) (レス) id: 7b4f4afa76 (このIDを非表示/違反報告)
美加莉(プロフ) - いつも楽しみに拝見しています!一つ質問なのですが名前の小春というのは主人公の名前なのでしょうか? (2021年11月23日 21時) (レス) @page17 id: d0142f9e8a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さくら | 作成日時:2021年11月15日 19時

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