LOVE~second~

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彼女を養って行けるだけの経済力は十分にある事が分かった。
だけど、お金なら彼女も有り余るほど持っている。
大事なのは彼女を愛しているかだ。


恋人について語る彼女はとっても可愛らしくて、幸せそうに輝いている。
そんな彼女の初めての恋を応援したい。
だけど、彼女は今まで恋愛した事がないから、もしかしたら騙されているかも知れない。


彼女を任せられる人物なのか私がしっかり見極めないと。
そんな使命感に駆られた私はある時Aに彼とテレビ電話をするように頼んだ。


たまたま、その日、彼も時間に余裕があったみたいでタイミング良く電話が繋がって彼と話す事ができた。


Aと彼は韓国語で話しているけど、私は韓国語が分からないからAが私と彼どちらにも分かるように
英語と韓国語両方で訳してくれた。


彼は、たまに拙い英語を一生懸命話してくれたりもして、とても好感が持てる良い男だった。


二人が会話している所を実際にみると、
Aと彼がお互い想いあっているのが分かる。


二人の愛は純粋で傍にいる私まで心が洗われるようだ。
そんな感覚に陥ってしまうほど純粋な愛が二人の間にはあった。


だけど、私はまだ彼を完全には信用出来なくて、私は彼と直接話すために、わざと飲み物が欲しいと彼女に頼んで2人だけで話す時間を手に入れた。


「Do you love her?」



彼が分かるように簡単な英語でゆっくりと尋ねた私に、彼は真っ直ぐな瞳で


「Of course.
I love her most in the world.」
(勿論。彼女を世界で一番愛しています。)


とハッキリ言い切ったのだ。
難しい言葉でも捻りのある言葉でもない。
だけど、シンプルな言葉だからこそ彼の彼女に対する気持ちが伝わってきて、私は彼なら彼女を任せられると思ったのだ。


そして、付き合って一年後二人は結婚し、
今でも幸せそうに愛を育み続けている。
(後から知ったけど、彼こそが約束の彼だった)


彼がAを約束通り迎えに来てくれて幸せにしてくれて良かったと思う。
でも、同時に彼女の親友として悔しくもある。


私が苦労して彼女の壁をようやく取り壊したのに対して、彼はずっと彼女の心の深いところに居続けていたのだ。


私の方が彼女と過ごした時間は圧倒的に長いのに彼に勝つことが出来ない。
彼女の中の一番はいつだって彼だ。

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