検索窓
今日:17 hit、昨日:9 hit、合計:224,773 hit

ページ13

「会場にいるお子さんもキャストの皆さんに質問があるみたいです。今日は代表して一人に壇上に上がって質問してもらいます。では、ピンクのお洋服を着ている女の子こっちに来てくれるかな?」

そう、今日は映画のコンセプトに合わせて親子が招待されている。だから、会場には小さいお子さんが沢山いて、お子さんを交えたトークをする事になっている。


司会者に選ばれた一人の女の子がスタッフに誘導され、お母さんと一緒に壇上に上がってくる。


「では、お名前を教えてくれるかな?」

「あい」

司会者の言葉に可愛らしく答える女の子の名前はあいちゃんと言うらしい。
その、たどたどしい話し方を微笑ましく思いながら見守る。

「あいちゃん。可愛らしい名前だね。
あいちゃんは誰に質問したいのかな?」


「Aちゃん」

元気いっぱいの言葉に私は少しビックリする。
まさか沢山いるキャストの中から私に質問が来るなんて思ってなかったから。


どんな質問をされるのか一気に胸がドキドキしてきた。
でも、その間にも、あいちゃんはこっちに向かって進んでくる。


私の前で立ち止まった彼女に覚悟を決めて、私は膝を曲げて同じ目線になった。


「では、あいちゃん。質問をどうぞ」


あいちゃんに司会者がマイクを当てる。


「Aちゃんは、けっこんしてるの?」

彼女の無邪気なその問いに少し息を呑んでから答える。

「うん。結婚してるよ」

「だんなさんのこと、すき?」


その言葉に司会者や周りのスタッフも慌てて止めに入ろうしているのを目で制し屈託のない笑顔と澄んだ瞳に視線を落とし近くにおいでっと手招きする。


すぐ側に来たあいちゃんに他の人には聞こえないように耳打ちをする。


「うん。大好きだよ。


世界で一番」


2人だけの秘密ねっとそう最後に言って離れた。


そして、唇に指を当てあいちゃんを見る。
あいちゃんも私につられて同じように唇に小さな指を当てている。


それ、ありなんだ
他の出演者が笑いながら、そう言っているのが聞こえる。


「あいちゃん、Aお姉さんと何を話したのかな?お姉さんにも教えてくれる?」


その司会者の声に彼女は一瞬私を見て


「ひみつ!」

と元気よく答えた。


その後、司会者の誘導によってあいちゃんは私に手を振りながらお母さんと一緒に客席に戻って行った。

〇→←ひみつ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (265 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
798人がお気に入り
設定タグ:BTS , ジョングク , 女優
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - とても読んでて楽しかったです!続きのパスワード教えて欲しいです! (2022年2月8日 12時) (レス) @page37 id: 95db141eb0 (このIDを非表示/違反報告)
美加莉(プロフ) - さくらさん» あ!そうなんですね!!いえいえ、全然大丈夫です!ご対応ありがとうございました😭 (2021年11月23日 21時) (レス) id: d0142f9e8a (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 美加莉さん» すみません!最初に小春という名前で始めた名残で一旦、小春という名前で書いて後で名前変換できるようにしています。ですが、所々出来ていなかったみたいです。サッと直しましたが多分まだ直せていない部分があると思うので、時間がある時に見直して直していきますね。 (2021年11月23日 21時) (レス) id: 7b4f4afa76 (このIDを非表示/違反報告)
美加莉(プロフ) - いつも楽しみに拝見しています!一つ質問なのですが名前の小春というのは主人公の名前なのでしょうか? (2021年11月23日 21時) (レス) @page17 id: d0142f9e8a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:さくら | 作成日時:2021年11月15日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。