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16話 ページ16
侑が前にいた
影が大きくて私の身体がすっぽり収まる
自分の髪から目を離して上を見上げると
「…はよ来いや」
え…
それまで太陽の光で暗くて見えなかった彼の顔がよく見える
黒い大きな瞳が私をジッとみる
何…?何これ…怖い…
走ってもいないのに息が荒くなる
「ハァッハァッ」
酸素が…空気が入ってこない…
私は苦しさのあまりゆっくりと床に膝をついた
「ヒュー…ヒュー…」
呼吸を繰り返す内に大分落ち着いてきた…
今のは何だったのだろう床を見つめ、一人で考えていると
「自分なぁ、あかんやろ?」
「え…」
彼がしゃがんできて私と同じ目線になった
「何おんなじ失敗しとるん?」
微笑んで私に話し掛ける侑
「あ、あの、えっと…わ、私…あ」
上手く話せない、頭が回らない……
どうしよう…
どうしよう…
「プッ!自分ろれつ回ってへんやん!」
彼が吹き出して床を見て笑っている
「あんなぁ、A…」
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作者名:(名前) | 作成日時:2020年5月3日 19時