1 ※一十木音也side ページ1
音也「うぇーん、、ううっ、、うっ、、」
施設のみんなもと打ち解けず、一人で近くの公園に来ては毎日泣いていた。
音也「叔母さんが死んだ。俺のせいだ。俺はもう誰とも一緒にいない。いちゃいけないんだ。」
だって、、、、
みんないなくなっちゃう…
ワンワンッ!
??「待って〜!」
俺と同じくらいの女の子が犬の散歩に来ていた。すると俺を見つけたその女の子はこっちに近づいてきた。
??「どうしたの…? どこか痛い?」
音也「別に…」
もう笑えない俺はこんな返事しかできなかった。
??「そっか...あっ!それじゃあ、これあげる!」
そう言ってその女の子は1輪のひまわりを取り出した。
音也「ひまわり…」
??「そう!今日ひまわり畑に行ってきたんだ!」
音也「…いいな…俺も…ううっ、、、」
俺は叔母さんとした“約束”を思い出しまた涙が溢れ出してきた。
??「えっ…ごめん、私何かしちゃったかな…」
音也「いや、違うんだ。君は何も悪くないよ。むしろ、咲いてるひまわりを見せてくれてありがとう」
俺は一瞬笑えた気がした。
??「やっと笑ってくれた! すっごく素敵な笑顔だね!! 天使みたい!」
音也「そんなことないよ…むしろ俺は関わった人皆を不幸にする悪魔だよ…」
??「悪魔…?」
音也「お母さんは事故にあって、叔母さんは病気で死んじゃった…みんな俺のせいで…」
??「君のせいじゃないよ!」
ぎゅ
君は俺を抱きしめた。
??「一人で今まで頑張ってきたんだね。辛かったよね…」
音也「うん、、うっ、、ううっ、、、」
??「これからは私もいるよ。 一人じゃないよ!」
音也「でも、そしたら君もいつかいなくなっちゃう…」
??「私はいなくならないよ! だから我慢しないで、辛かったら泣いていいんだよ」
そう言って君はさらに強く俺を抱きしめた。
音也「うっ、、うっうっ、、つら、、かった、、、」
??「そっか、よく頑張ったね。」
音也「君に明日もまた会える…?」
??「もちろん!学校が始まるまでは毎日会えるよ!!」
音也「////」
♪♪〜(俗にいう帰れソング)
A「わー!もうこんな時間だ!散歩の途中だから帰らないと!そしたらまた明日ね!」
音也「う、うん…!」
そう言って君は走っていってしまった。
俺は貰ったひまわりを片手に君の姿を目で追いかけていた。
これが君との出会いだった。
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作者名:きのこ | 作成日時:2022年10月1日 0時