契約 ページ32
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ミヒャはおもむろに立ち上がりしゃがんで目線を合わせたかと思ったら急に顎を掴んで無理やり目を合わせてきた。
「誰が動いていいと言った」
『……っ』
ミヒャの低く聞き心地のいい声が脳に響く。
長いまつ毛に縁取られた蒼い瞳が私を捕らえて離さない。
『ほ、ほんとに反省してるって!今後こういうことがないようにちゃんと道覚えるようにする!』
「当たり前だろう。
いずれ俺専属になってもらう予定なんだからな。それくらいできてもらわないと困る」
そう、ミヒャはこのバスタード・ミュンヘンを脱退しようとしている。
ここはノアのチーム。
ここじゃ世界一になれないから、と。
「契約は覚えているんだろう?」
『……もちろん…』
「いい子だ」
そうチュ、と軽く口付けられる。
私をバスタード・ミュンヘン専属のアナリストチームに推薦するかわり、ミヒャが脱退した時は私も脱退し、ミヒャ専属のアナリストになる。
日本人、それも頭が切れるだけの子供が強豪チームのアナリストになるにはそれなりの支持が必要だった。
だからこの契約なのだ。
私たちは互いに厳しく、夢のために毎日戦場に立っているようなもの。
彼からの愛は本物だし、私が彼を愛しているのも事実だ。
それでも、1割はビジネスでもある。
愛はあっても情はないとはこういうことだろうか。
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エリザベス女王(プロフ) - か、、可愛すぎる!!🌱とのイチャイチャもいいっすねぇ、、 (8月16日 11時) (レス) @page41 id: d093c6c7d2 (このIDを非表示/違反報告)
エリザベス女王(プロフ) - さ、、、最高すぎる!!尊い!!2人の会話は確かに可愛い、、、更新ありがとうございます! (8月1日 11時) (レス) @page39 id: d093c6c7d2 (このIDを非表示/違反報告)
エリザベス女王(プロフ) - いや、可愛すぎでしょ (2023年5月1日 18時) (レス) @page38 id: d093c6c7d2 (このIDを非表示/違反報告)
エリザベス女王(プロフ) - ひやぁぁぁああああ!!最高です!2人の関係性に衝撃を受けた、、、、、!ビジネスってか?最高やん!更新頑張って下さい!応援してます♡ (2023年4月19日 6時) (レス) @page37 id: 674b6b67f7 (このIDを非表示/違反報告)
凛空(プロフ) - カイザー様!潔くんとカイザーのバチバチが好きです♡続きが気になりますが、無理せず、凛斗様のペースで更新を頑張ってください!! (2023年3月16日 12時) (レス) @page25 id: 2d96add547 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:凛斗 | 作成日時:2023年3月13日 21時