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彼女じゃない
直人さんが見た通知はやっぱりAで
俺が今、彼女よりも多く連絡をとってる子。
Aとは高校の先輩後輩で高校時代は特にそこまで関わりが深いといった関係性ではなかった。
俺が高3の春、誰を通じてか急に俺のラインに“知り合いかも“と示されたアイコンの子がAだった
その後も一切ラインでも話すことは無かったし、手違いか何かで紛れ込んだのかと思ってた頃
彼女を見つけた
地元は違ったが同じ通学路を使っているようで、その日から何度か見かける度、目が合うことがよくあってその回数は日に日に増えていった
俺が彼女を見ているように
彼女も俺の事を気にしてるようで
なんとなく分かった
同じ年の夏、部活は引退してたけど後輩の練習を見に行った帰りにあの子から初めて話しかけられた
Aと言うらしい
一個下の学年で、俺のことは認知してた
この特有な雰囲気と言葉数少ない彼女の態度を見ると一発で察した俺はいつものように過ごしてた
この感じ、今まで何度も味わったことがある
告られて、振らなきゃなんないこと
惜しかったね、タイミングが悪かった
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そんな事口が裂けても言わないけど、これはホントの事。2週間前だったらフリーだったよ。俺に彼女がいなければ考えてあげることぐらいは出来たかもしれない
こんなクズ思考の奴だなんて微塵も思ってないんだろうな
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作者名:彗星 | 作成日時:2020年5月22日 23時