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深夜に目が覚めた
マンションの前の道はもう車が走っていなくて
しんとした空気に包まれてるのが窓越しにも伝わってくる
まだ夜中の3時
起きるには早い
「…なんで寝ちゃったんだっけ……」
あ、そうだ。思い出した
岩田先輩のことから隼のこと思い出してて…それで寝ちゃったんだ。お風呂も入らずに
ってか岩田先輩……
電気もつけずにごそごそと布団の下からスマホを取り出し一件の通知を開く
既読をつけずにトークルームを長押しして…
先輩
______隼とまだ繋がってる?
こっちも隼の話か……
先輩の成人式の時の話で盛り上がり、来年に控えた私達の代はどうなるかと少し期待していた
風の噂で幹事は隼がやるみたいな話は聞いたけどー……
もう連絡先も持ってない
繋がってなんかないよ
最後に話したのはいつだっけ、、、
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中学生の頃、初恋だったと思う
隼の…友達の玲於くん
容姿も性格もかっこよくて
女子からは勿論モテまくりなのに
そのことに全然興味を示さない
いつもつるんでるのは男子で
硬派に見えるのかそんなとこも素敵で
知れば知るほど好きになっていった
人気者
ってとこは、岩田先輩に似てるなぁ……
私の悪い癖だと思う
どんなに高嶺の花だってわかっていても
メンクイなのか叶うはずもない恋をする
だって男子からも女子からも支持を集めてるって無敵じゃない?
釣り合わないとか
そんなの100も承知だけど…
ずっと私の片想いだった
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あの時、隼には賛成されなかったけど
実は告白してたんだ
直接、面と向かって
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そして隼の言う通りになった
結果はわかっていたけど、何も伝えず後悔するより当たって砕けるほうを選んだ
それを貴方は
「無責任だと思う。」
そう言ったよね
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作者名:彗星 | 作成日時:2020年5月22日 23時