score 6:二宮side ページ6
彼女がいたスタジオ近づくと、ピアノの音色が聞こえてくる…
スタジオの入口で立ち止まり…音色を聞くと…
凄く柔らかな音色で… …
『いやいや…ダメダメ。忠告しに来たんだから。』
そう…相葉さんと付き合おうがどうしようがいい。
週刊誌にすっぱ抜かれたりとか …
相葉さんも嵐も守りたい…
ここは冷静に…俺の役目として…
入口のドアを軽くノックする。
『こんばんは…』
演奏の手が止まり、彼女の視線が俺に向く。
｢… こんばんは …｣
彼女が不思議な顔をして俺を見る…
誰？って顔。
『… 俺のこと …知ってますよね …？』
うーん…って考え込む彼女…
『… 嘘でしょ…！？』
なんで、相葉さんは知ってるのに…
『相葉さんと同じ嵐の… … 二宮です…』
あぁ〜!!と思い出した彼女…
｢…でも、なぜ…二宮さんがここに…？｣
… って… 少しは嵐の二宮に反応しろよ！と心で突っ込んだけど…本題、本題…
『相葉さんのことですが…ここでよく2人で会っているようで…付き合っているんですか？』
そう聞くと、これまた…うーんと考え込む始末…
なんだ？この人…
｢そんな関係ではないと思います… が…私は、相葉さんが好きです。｣
柔らかな感じに見えてた彼女が、相葉さんへの気持ちを話す時は凛とする…
本気…ってとこか。
『でも…相葉さんは嵐として…』
｢…わかっています。相葉さんの迷惑になるような事はしません。｣
｢恋人同士になりたいとか…そんなふうには思っていないんです…。ただ、相葉さんがピアノを聞きに来てくれて…私が勝手に好きと思っている…それだけです。｣
忠告しなくても、彼女の中ではちゃんと線引きしている…
『あんたはさ…それでいいの？』
｢…偶然…は…偶然のままで…と思います。ただ、自分の気持ちに嘘はつけない…だけです。｣
彼女の気持ちは変わらない…
でも、それ以上にもならない。
『… わかった。』
これ以上…俺から言うことなんてない…
再開した演奏…
最初に聴いてた柔らかな感じが…
悲しみいっぱいの涙のような音色に変わった気がした…
『… 気持ちに嘘はつけない…か …』
ここに来たことを…後悔し始めていた…
score 7: ｱﾅﾀside→←score 5:二宮side
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作者名：mina | 作成日時：2017年5月13日 18時
