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「どうせまた愛想尽かされたんでしょ。今度はどこのお嬢さんですか」
「ショッピ君、ちょい手加減してくれへん？」
鬱が割れてしまった原因は、どうやら彼自身の性格が起因しているようだった。
ショッピ曰く、女たらしの自業自得、らしい。
チーノも鬱の女癖の悪い点は知っていたし、それを理解しながら親しくしていた。
だが、鬱は、相手に愛想を尽かされても自分を割ってしまうことなんてなかった。
いつもヘラヘラと、そよ風のごとく軽く笑って、「次や次」と切り替えてしまうほどの冷淡さを持っていた。
女性とのもめ事で頬を叩かれることはあっても、それを引きずるようなことはしなかったのだ。
だからチーノは、先ほどの鬱の姿が信じられなかった。
チーノが幹部になってから50年は一緒にいるのに、こんなことは初めてだ。
(いや、多分知らなかっただけだ。
ショッピはお世話係みたいなもんだから見慣れているだけで、俺がずっと知らなかっただけだ)
過去に同じようなことが何度かあったのかもしれない、とチーノは思った。
「そういや、秋に入ったので冬に入る前に移動しないとですね」
「ああ、せやね。ここは暑くないけど、冬は寒いねん」
「宝石になっても気温に敏感って、大変やなぁ」
鬱の身体は、他の宝石たちと違い、気温に敏感だった。
夏も冬も、激しい温度変化によって彼の身体にはヒビが入ってしまう。
それを防ぐために、夏と冬の2回、鬱は部屋替えをする。
チーノも高い熱には弱い身体であるが、鬱ほどではなかった。
夏の日差しには耐えられるくらいの丈夫さは持っているが、鬱はそれでも危ういのだ。
「みんな元気にしとる？」
「ええ。相変わらずですよ」
「……そう」
�狒衒僂錣蕕梱瓩噺世Ω斥佞砲蓮△い蹐鵑憤嫐�が込められている。
それを察した鬱は、目を伏せながら窓の外を見た。
「みんな、偉いなぁ」
遠くをみる鬱の背中を、チーノとショッピは静かに見つめる。
チーノは部屋を見渡した。
暗い部屋に、ベッドと本棚と、机しかない寂しい部屋だ。
以前は幹部や部下たちが土産を沢山持ち込んできたが、それも今はあまり見られなくなった。月との戦争が長引くせいで、多忙な時間が増えたためだ。
(寂しいだろうなぁ)
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鯉口(プロフ) - あきらさん» コメントありがとうございます！最初の注意事項の項目を読んで察していただけると幸いです (2022年7月20日 0時) (
レス) @page1 id: ad6d0057cd (このIDを非表示/違反報告)
あきら - 宝石の国、、、、？あっいつも見てます頑張ってください (2022年7月19日 18時) (レス) id: 59a8197af5 (このIDを非表示/違反報告)
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