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41.不意打ち ページ7





「……Aさん、コレ」

『?なぁに』



顔の熱が引いていない英くんが
鞄から取り出したのは小さな紙袋。

中身を取り出すと、某メーカーのリップだった。



『えっ、コレ…』

「あげる。Aさんに似合いそうな色だなって思って」

『え、あ、ありがと!』



アァ…私今日ほんとに1日心臓もったなぁ…。



『つけてみていい?』

「今?ドーゾ」



英くんから貰ったプレゼントが嬉しくて、
開封して持っていた手鏡でリップを塗る。

主張しすぎないピンクレッドの可愛い色。

しかも多分限定のやつだ。ベリーっぽい良い匂いする。


『なんか良い匂いする!ねぇ似合う?っんむ、』



英くんの方を振り向くとほぼ同時。

頰を捕まえられて、英くんの顔がドアップになって。
次に感じたのは唇に柔らかい感触。


「…ほんと、良い匂いする」


唇を離した英くんは、艶っぽく口角を上げて自身の唇を舐めた。

漸く何が起こったか理解できた時は、
もう私の頭はショート寸前で。


さっきまで英くんを揶揄っていたのに、情けない。



『〜〜〜〜っ』

「ははっ、声でてない」



ニヤニヤ笑う英くんに何も言えないでいると、
英くんの鞄から着信音が聞こえた。

英くんはちら、とだけ確認して電話を切る。


『え』


電話でなくてよかったの、とかその前に。

ちらりと見えた、待ち受け画面の方が気になった。



「ん?」

『え、い、いつ撮ったの…?』



思わぬ不意打ちにたじろいで携帯の画面を指さす。




「俺の彼女。かわいーでしょ?」




英くんはまた、ニヤッと笑って画面を私に見せてきた。
画面に映し出されるは、海月を見ている私の横顔。



「じゃあ、ありがと。ちゃんと家着いたら電話して」




私が言葉を失っていると、
英くんは小さく手を振って、さっさと助手席から降りてった。



1人残された車内。
ご察しの通りすぐに発進なんぞ出来るわけがない。




『お願い!話を聞いて!死ぬ!』

〈Aさんは多分死なないんで電話切ります〉

『白布くんもっと先輩に優しくしよう!』

〈先輩…?〉

『君が今電話してる人だよ!』




国見英大フィーバー回。素晴らしや国見英。

ちなみに孝支は電話出てくんなかった。






42.弾ける→←40.ずるい



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Kuro ken(プロフ) - ニヤけすぎて表情筋がヒジョーに痛いw (2020年5月6日 14時) (レス) id: 43e95bf2f0 (このIDを非表示/違反報告)
カカシ(プロフ) - ルイちゃんさん» ありがとうございますぅうう!まさかそんなこと言っていただけるなんて、、!感極まって涙出そう、、!( ; ; )ありがとうございました! (2020年4月1日 22時) (レス) id: 0f83681d36 (このIDを非表示/違反報告)
カカシ(プロフ) - Decemberさん» えええ嬉しいですコメントありがとうございます!!こちらこそ素敵なこと言ってくださるDecemberさんがいて本当に嬉しいです、、!( ; ; ) (2020年4月1日 22時) (レス) id: 0f83681d36 (このIDを非表示/違反報告)
カカシ(プロフ) - 神皇音雅樂さん» 嬉しいですコメントありがとうございます!!国見ちゃんわっしょいは不滅です(笑) (2020年4月1日 22時) (レス) id: 0f83681d36 (このIDを非表示/違反報告)
カカシ(プロフ) - 瑞稀さん» 生きがいだなんて、、!嬉しいですありがとうございました!!白布くんも頑張りますので是非見てくださいぃい!! (2020年4月1日 22時) (レス) id: 0f83681d36 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カカシ | 作成日時:2020年3月26日 14時

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