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『ダメだ、パソコンのエンターキーが反抗期』
「思春期の娘か」
ゼミ室でレポートを作成していたのに、
パソコン左上に浮かぶ〈応答なし〉の文字に気が滅入る。
どのキーボードを押しても反応しないパソコンを前に、
無心で自分のパソコンに向き合い続ける孝支の脛を軽く蹴った。
『自販機行ってこよー』
「あっ、」
『却下』
「まだ何も言ってねーべ」
恨めしげに見てくる孝支の目の下にはクマが浮かんでる。
今日提出のレポートをやり忘れていたらしく、
貫徹したのだと聞いた。
一階の自販機に向かうまでに気が向いたら
コーヒーでも買っていってやろう、なんて思いつつ、
学舎から少し離れた自販機へと向かう。
「Aさん」
『あ、英くん』
何にしようか自販機前で腕組みをして迷っていると、
聞き慣れた少し高い声が頭上から聞こえた。
チワッス、と軽く挨拶されて、
彼の背中からおそらくは英くんの友達が覗き込んできた。
「国見知り合い？」
「彼女」
「かの、えっ⁉この美人が⁉」
「うん」
胸にトス、と矢が刺さる。
ナチュラルに彼女って紹介してくれる英くんにも
美人と褒めてくれた彼にも最大の敬意を表したいありがとう。
英くんは自販機でミルクティーのボタンを押すと、
「寝不足？」と私の眼の下を指の腹で撫でた。
察した人もいるだろうが、
孝支が貫徹したのなら、私も例に漏れず貫徹したのである。
「あ、国見当たってる」
英くんの問いに適当に相槌を返すと、
英くんの友人が自販機を指差した。
その方向を見ると、確かに自販機の数字は7が4つ並んでいる。
『あ、ほんとだ珍しいね』
「あー…Aさん、オススメってどれ？」
『えー…』
皆自販機にオススメなんてあるのか。
大して思い浮かばず、
とりあえず飲みたかったピーチティーを指した。
すると英くんは迷わずそれを押して、
「ん、」
と私の手を取ってピーチティーを握らせた。
「じゃあまたバイトでね」
と言って手を振って去っていく。
私含め、英くんの友人も顔を赤らめていたのは、
きっと見間違いではないはずだ。
『惚れたァ…』
「ねぇ俺への優しさは？」
『嗚呼、素晴らしきかな人生』
「Aはお母ちゃんの腹の中に鼓膜忘れてきたの？」
あの友人くんは私と同族の匂いがする気がする。
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Kuro ken(プロフ) - ニヤけすぎて表情筋がヒジョーに痛いw (2020年5月6日 14時) (
レス) id: 43e95bf2f0 (このIDを非表示/違反報告)
カカシ(プロフ) - ルイちゃんさん» ありがとうございますぅうう！まさかそんなこと言っていただけるなんて、、！感極まって涙出そう、、！（ ; ; ）ありがとうございました！ (2020年4月1日 22時) (レス) id: 0f83681d36 (このIDを非表示/違反報告)
カカシ(プロフ) - Decemberさん» えええ嬉しいですコメントありがとうございます！！こちらこそ素敵なこと言ってくださるDecemberさんがいて本当に嬉しいです、、！（ ; ; ） (2020年4月1日 22時) (レス) id: 0f83681d36 (このIDを非表示/違反報告)
カカシ(プロフ) - 神皇音雅樂さん» 嬉しいですコメントありがとうございます！！国見ちゃんわっしょいは不滅です（笑） (2020年4月1日 22時) (レス) id: 0f83681d36 (このIDを非表示/違反報告)
カカシ(プロフ) - 瑞稀さん» 生きがいだなんて、、！嬉しいですありがとうございました！！白布くんも頑張りますので是非見てくださいぃい！！ (2020年4月1日 22時) (レス) id: 0f83681d36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カカシ | 作成日時：2020年3月26日 14時
