cafe au lait (ページ9)

今日:67 hit、昨日:270 hit、合計:415,697 hit

９ページ9

～～～

「なに～？なんかそこ仲良しじゃん」

『慎ちゃん、…』

「…あれ、Aはまたどうしてそんなにちっちゃくなっちゃってんの？」

そこに慎ちゃんがやってきて、頭にぽんぽんと手を載せられからかわれる。聞き慣れた声に安心して顔を上げると、周りには思っていたよりも人が居て、驚いてしまった。

「Aちゃんって言うの？よろしく～」

「あ、俺もよろしくっ」

「２人とも慎太郎の友達？」

「そう、幼馴染！」

背が高くて、見かけによらず気さくな、ジェシーくん。笑顔が眩しい、優しそうな、髙地優吾くん。作り物みたいに綺麗な顔立ちの、京本大我くん。そして、さっきの本の、松村北斗くん。

やっぱり友達が多いんだな、と他人事みたいに思いながら、慎ちゃんが逐一説明してくれるから、なんとか覚えようと頭の中で反芻する。

「てか、慎太郎のこと慎ちゃんて呼んでるの？」

『…あぁ、はい、慎ちゃんです』

「え～俺もそういう風に呼んで欲しいな」

「なに？じゅったん？」

「田中？」

「なんでだよ！…ほら、樹くん♡とか」

『……樹くん、？』

おそるおそる口に出してみると、田中くんは片手で口を覆って、なんだか変な顔をしていた。慎ちゃんも陽菜ちゃんも楽しそうに笑うばっかりで、誰も何も言ってくれないし、…言わせておいて、何？この空気。

～～～