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その後、目眩も咳もだいぶ治まり相手に申し訳ないと思って大丈夫と声を掛けてお別れした。しばらく道端でぼーっとしているとふとそれが目に入った。
「社員証…？」
もしかしてこれって、さっきの人が落としていったんじゃ…。
元々真っ青だった顔が一気に真っ白になったと思う。
善意で声をかけてくれた相手が今まさに困っているかもしれない。どうしようと思っていると”ねね！”と一際大きい声が聞こえて妹が駆け寄ってきてくれた。
「ねえ、大丈夫？今日やめとく？」
「平気平気。それよりちょっと付き合って欲しいところがあるんだ。」
一刻も早くこれを届けなければ。
妹に事情を説明して、この持ち主の男性の職場であろうテレビ局に来ていた。
「鈴木さん…。」
「何？」
「いや、最近気になってる人と同じ名前だなぁって」
「あら？あらあらあらぁ？」
「さっきまで具合悪そうだったのに顔赤くさせてこっち見ないでよ。」
「私だって女だもん。そう言う話大好き。あとでゆっくり、詳しく聞かせてね。」
ダメ、今日は早く解散するの。
と私よりも顔を赤くしてニヤつかせている妹と受付に行き、カウンター内にいた女性に事情を説明した。
確認後、やはり彼のものだったらしく今の仕事がすぐ終わるらしいのでロビーに座って待つことにした。
ろくなお礼もできなかったし、直接手渡しするべきだよね。
数分経って、男性はエレベーターから駆け寄って来た。私が声をかけようとしたが、
「え、本当に鈴木さん…？」
「なんでゆいかさんが！？」
同姓同名の別人ではなく、彼は本物の”気になっている人”だったらしい。
ここまでなら、たまたま妹が気になってる人が私を助けてくれて優しい人だね、で終わったのだが
「サラリーマンって嘘だったんですか！」
この妹の一言で現場は修羅場です…。
あー、早く帰りたくなってきた。
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でででちゃん(プロフ) - KiiiiLAさん» ありがとうございます！完成までお楽しみください。 (2022年4月2日 10時) (
レス) id: 66ca21e792 (このIDを非表示/違反報告)
KiiiiLA(プロフ) - ひかるくんが犬！ 想像しただけで可愛いです！ 物語楽しみにしています^_^ (2022年3月30日 22時) (レス) @page30 id: f5fdf1c4e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：でででちゃん | 作成日時：2022年3月19日 23時
