は つ こ い【2】

>>49 ページ3

「なぁ」




「っ」






でも、隣の彼はなぜか私に話しかけてくる






「もしかしてやけどさ、この近くの東高の生徒？」




「あ、はい...」




「制服見てそうかなって」






そう言って笑う美形の男の子の笑顔にドキドキする私




多分、男の子と話すのにそんなに慣れていないから






「俺は北高の2年の藤井流星、よかったら友達になれへん？」




「え、私と？」




「うん」




「...い、いいんですか？」




「なんで？」




「だって...そんな見ず知らずの私と急に友達なんて...」




「すげー綺麗な顔してるからさ」




「っ」




「あ、別にナンパとかじゃないで、普通にそう思って」




「あ、ありがとうございます」






綺麗なんて言われたことあるだろうか




きっとお世辞なんだろうけど、それでも嬉しかった






「名前は？同い年？」




「はい、佐藤Aです、2年です」




「Aか、あと別に敬語じゃなくてええよ」




「あ、...うん」






どうやって関わっていいのか、

普段こういう友達がいないから分からない




男の子っていうだけでなんか緊張してしまうし






「何時までここにおるん？」




「もう少し、かな...」




「へぇ、じゃあ一緒帰ろ」




「っ」






藤井くんはすごく真っ直ぐな人だと思った




ストレートに気持ちを伝えてくる




意識してるのか、ただの天然なのかは分からないけど、

それはすごく素敵なこと




そして、私に足りない部分でもあるからすごいと思った





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