計画 4 ページ49
レフトを倒した翌日。
あのあと眠れなくて、ようやく眠りに落ちたと思ったらすぐに目を覚ましてしまった。
また眠る気にもなれなかったので、夜明け前の暗いリビングのソファに体を埋めてぼんやりしていた。
しばらくすると、夜が明け始め窓から光が差し始める。少しずつ明るくなっていく中で昨日のことを思い出していた。
昨日実際にあったことなのに、夢を見ていたような気持ちだった。
まさか、最下位だった俺が自分よりも上の順位の悪魔を倒せる、殺せる日が来るなんて神様から手紙が届かなかったら、モノクロと契約しなかったらありえなかっただろう。
そう。俺は悪魔を殺したんだ。
魂を取り込んで強くなったんだ。
はぁ、と盛大にため息が漏れた。
順位が上がったって言ったって、まだまだ下の方。もっと殺さないといけない、もっと力をつけなければいけない。
もっと頑張らなくちゃ。
モノクロが言っていたように、人間の魂だけじゃなく悪魔に魂をガンガン取り込んでいかないと100位以内には入れない。
他の悪魔を……。
調べるくらいはしておこうと思い。タグに魔力を込めると悪魔の情報を記した本が手元に現れる。
悪魔の数も減り、最初に見たときよりも若干薄くなった本のペラペラとページをめくり、はじめの方に記されている悪魔を見た。
7位の悪魔のページ。しかしそこには他の悪魔のページにはあるものがなかった。
「……名前がない」
確かにそのページには昨日も、その前の日も、ここ1ヶ月ほとんど毎日見たはずの悪魔の姿と、7位という順位があるのに、いくつかの情報もあるのに、それなのに名前が書かれているところには何も書かれていない、空白なのだ。
他のページをいくつか適当に開く。やはりそれぞれ名前はちゃんと記されている。
一体どういうことだろう。神様が用意? した本だから書き忘れってわけでもなさそうだし……。
モノクロ、と名乗ってはいたけど本名じゃない?
うーん。よく分からない。
だからって本人に直接聞く勇気はなかった。下手に地雷を踏んで契約破棄からの殺害、なんてのは避けたい。
一旦このことは忘れよう。
うん、そうしよう。
今度は逆に最後の方からページをめくる。
戦うとしたら順位が近いもしくは下、ワンチャンちょっと上くらいの悪魔の方がいいだろうから、自分と近い順位の悪魔の情報を見ておくとしよう。
47人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
凪 - ネタ帳からきました。待ってやっぱりモノクロ好っきぃ!!! (2021年12月25日 21時) (レス) id: 7248708266 (このIDを非表示/違反報告)
ふな(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!更新頑張って下さい! (2021年7月24日 20時) (レス) id: eed263cb5f (このIDを非表示/違反報告)
Cry cry - 続きが楽しみです。がんばりんごー! (2021年6月22日 16時) (レス) id: 72089608d6 (このIDを非表示/違反報告)
ソウルズ(カービィ)LOVE(プロフ) - ワーッ!(?)どうも!はじめまして!読ませて頂きましたが、すんごく面白いです!頑張って下さい!応援してます! (2021年6月18日 21時) (レス) id: 604407214b (このIDを非表示/違反報告)
まきぴろん(プロフ) - 遅れてごめんなさい(汗)完成しました!!ありがとうございました。 (2021年1月4日 12時) (レス) id: 24af0dff4d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:衛生兵079 | 作成日時:2020年11月2日 14時