メイド長はメイドを辞めたい。【d!】

メイド9 ページ10

ｰｰｰｰｰｰｰ

正午、私は総統様を連れて城に戻った。城に戻った頃にはもう時計は11時半を回っていた。



こうなる事を見込んで事前に他のメイドさんにお昼ご飯を頼んで置いたが、時間に余裕もあったので少し手伝った。

でももうほぼ完成してたので私が手伝った部分は少ない。やっぱできるメイドね。流石私が育てただけある。

自画自賛しながら部屋に戻る。因みに総統様はあの後トントン様に15分くらい叱られていた。

…まぁ自業自得なのでどうしようもできないんですよね。

お昼は各自自由に取るので作ったのを大皿に乗せる程度で済む。


『はぁ…』

溜息をついて部屋に入ると、机の上に積まれた書類を視界に捉えた。
　

『…書類、やらなきゃだなぁ…』

机の上に積まれた書類を見て頑張ろう、と思う反面やっぱこう考えるとトントン様本当凄いわね。と本日何度目かの尊敬をする。


『さぁっ、頑張るわよっ!』

言葉に出してやる気を高める。書類をやると部屋からは音がぱったり無くなり、ペンを走らせる音だけが響いてった。


ｰｰｰ１時間後ｰｰｰｰ

カリカリ

あれから一時間経った。あれだけあった書類はなんとか3分の1を終わらせる事が出来た。

＿トントン様、ちゃんと寝てらっしゃるかしら…

書類をやりながらトントン様のことを心配する。きっと寝てると信じて、また書類に意識を戻す。

ｰｰｰさらに2時間後ｰｰｰｰ

カリカリ

ペンを規則よく走らせ、残りは4分の1位に減らした為、気分転換もかねて書類をやってない幹部様のところへ書類を届けに行く事にした。

3時間座りっぱなしだった身体を起こした。

案外メイド長って言うのは影響力(?)が強いため厳しーく注意すれば二週間はちゃんと書類などの仕事もしてくれるようになるのだ。

あ、あくまで厳しーくですからね?限度は守ってるつもりですよ。

ただ注意したあと毎回顔を真っ青にされて凄い謝られるのはなぜだろうか…?

頭の中でそんな事を考えつつ歩いていると早速鬱様のお部屋の前に着いた。

コンコン

『失礼します…Aです。書類を届けに来たのですが…入りますよ?』

反応がなかったので早速部屋に入る。散乱してる物を避けてデスクに向かう。居なかったので少々威圧的に書いたメモ書きと伴に書類を置いておいた。

さて、残り3人。

メイド10→←メイド8

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