メイド長はメイドを辞めたい。【d!】

メイド5 ページ6

『んーと、後はここら辺だけ…ふぁ…』

寝不足からか思わず欠伸が出てしまった。業務中なのに…はぁ…でも眠いのよね…

『さて…終わり…と、あれは…』

少し遠くの方に、観光客と思わしき人物を発見した。少しぼやけて見えないが少なくともこの国の軍服では無さそうだ。

『ちょっと近づきましょうか…』

近づいてみてみると…やっぱり。あの軍服はβ国の軍服ね…やはり観光客と考えて良いだろう。

さて、観光客にはおもてなし(排除)してあげないとねぇ…。

そっと息を殺して近づく。…今だ…!

『動くんじゃないわよ。貴方、β国の兵士よね…。我々国になんのようかしら…？』

ナイフを首元に当てて脅す。まぁ、近年力をつけつつあると言う我々国に侵入するという事はこんなので大人しくするとは思えないけれどもね…

「チッ、くそ、バレたか…だがたかがメイドだ。こいつ如き簡単に殺せる…」

『あら、メイドだからって舐めないで頂戴。貴方の対抗手段はもうないわ。隠し持っていた武器は押収したわよ…さぁ、大人しくしなさい。』

「そやで。警備が手薄になる朝の時間帯を狙ったみたいやが、詰めが甘いな。

この国の防犯システムは自動センサーがある。不審な動きをしたり他国の人が正面から入って来なかったら自動で幹部に通告されるんや。」

いつの間にかロボロ様が居た。それは観光客に集中してたか身長の問題かはわからないが…。

何にせよ助かった。武器を押収したはいいが、体術でやられたら元も子もない。

安堵していると、ロボロ様は観光客を縛り付けていた。いつの間にか観光客の男は気絶してた。

『こいつは私が地下牢に入れておきます。助けて下さりありがとうございます。』

「いや、ええよ。思いやろ?それに他にも仕事あるやろうし…それに俺どうせ部屋地下やから結局地下行くことになるし…」

『そうですか…お手数おかけしてすみません…それでは私は他に仕事があるのでお先に…』

「ん。じゃあな!」


無邪気に手を降るロボロ様に対して、少し子供みたいだな…とか思った邪念はすぐさま消した。

さぁ、次は城下町に行きましょうか。ケーキの他に茶葉も買わなきゃいけないわね…

メイド6→←作者の感謝

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