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「今お願いして、お客回さないようにしてもらったから」
そっと私の耳に唇を寄せそう呟く。
何かを感じたのか、りょうととしみつはスっと立ち上がった。
「じゃ、俺らも行くかな」
『としみつまたね』
「Aさん、今度Aさんのお店遊びに行くね」
『ありがと、待ってるわ。私の出勤日LINEするわね』
嵐のように来た2人は薄暗い店内へと消えていった。
「………ねぇ。りょうとLINE交換してるなんて知らないんだけど」
『だって言ってないもの』
「もー！！！Aは俺のでしょ！？」
『あんまりフラフラ他の女の所に行ってると、りょうに乗り換えるわよ？』
そう言っててつやの顎をツツーっと人差し指でなぞると、ムッとした表情のてつやは私その指をパクリと食べた。
『もぅ、ちょっとやめてよ』
「だって、Aが意地悪するから…」
『はいはい、分かったから。他の子も程々にしてね』
そう言ってそっと頬を撫でると嬉しそうにてつやは笑った。
この子供のような笑顔見てると、なんでてつやはホストなんかになったのか…なんて、思ってしまう。
『そろそろ帰るわ』
そう言って立ち上がると、てつやは珍しく出口まで送る、と着いてきた。
お勘定は勿論カードで。
扉の前まで来て振り向くと、珍しく真剣な顔のてつやが。
『何、どうしたの？お金なら貸さないわよ？』
「違うって！！」
そう言ってふわっと彼らしくもなく優しく私を抱きしめると、私の少しだけ露わになっている谷間にスっと名刺を挟んだ。
そして、離れる瞬間に一言。
「待ってる」
胸元から取り出した名刺を見ると、それは有名な高級ホテルの一室のルームカードキー。
『………アフターは、しないんじゃなかったの？』
そう尋ねるとふっと笑ったてつやは耳元で囁いた。
「Aは、特別」
そう言ってくるりと踵を返すとまた店内へと戻って行った。
その特別は愛のためか。
それとも金のためか。
私の前に出された2枚のトランプ。
どちらがジョーカーか。
きっと、どちらもジョーカーなのかもしれない。
私はそのルームカードキーを鞄のポケットにしまい、また夜のネオン街へと戻っていく。
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ヨウ(プロフ) - ななみさん» そう言っていただけて良かったですー！また続編の方にも遊びに来ていただけると嬉しいです！ (2019年6月25日 0時) (
レス) id: 523a836345 (このIDを非表示/違反報告)
ななみ(プロフ) - キュンキュンしちゃいました〜！すっごく読みやすい文章で大好きです！ありがとうございます！ (2019年6月20日 22時) (レス) id: d77610da69 (このIDを非表示/違反報告)
ヨウ(プロフ) - なぁさん» いつもありがとうございます！中村先輩、まだキャラがブレブレで申し訳ないです…続編頑張りますね！ (2019年6月20日 21時) (レス) id: 523a836345 (このIDを非表示/違反報告)
ヨウ(プロフ) - ななみさん» ありがとうございます！寛太先生続編書かせていただきました！期待に添えたものではなかったら申し訳ありません…また遊びに来ていただけると嬉しいです！ (2019年6月20日 21時) (レス) id: 523a836345 (このIDを非表示/違反報告)
ヨウ(プロフ) - Mrs.ぱんぷきんさん» リクエストにお答え出来るようなお話書けるか分かりませんが…はたらくおにいさん。の橙くんはツンツンキャラが多かったので頑張ってみますね！ (2019年6月20日 21時) (レス) id: 523a836345 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヨウ
| 作成日時：2019年4月21日 1時
