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涼「…もう一回洗濯しようかな…。」
昨日は帰ってこれなかったからか、取り込めず、
どうやら仕上がりに満足していない様子。
晴れている中に、
夏を感じさせる入道雲がもくもくと白く染めていく。
慧「…ねぇリョーちゃん。」
近くで鳴いていた蝉の声さえ、その瞬間は遠く聞こえた。
慧「嫌だったらさ、言わなくていいんだけど…亡くなった人。どういう関係…?」
僕も薄々気づいてはいた。
恐らく親族ではない。
なのに、どうしてこんなにもリョースケのことを___
「…リョースケ。言えるときがきたら、僕たちに聞かせてね。」
涼「先に洗濯物、取り込んじゃいますね…!」
ほんの一瞬、リョースケの瞳から光がスッと消えた。
リョースケを見ていると、時折ひどく不安になる。
今すぐにでも消えてしまいそうで。
そんな間にも、リョースケは洗濯物を取り込み終わったようで、再び一階に向けて歩きだす。
すると、イノちゃんは神妙な顔つきで質問する。
慧「リョーちゃん。…彼女いないの?」
「は?」
どうでもいい質問に拍子抜けた。
涼「えっ、急になんですか…!」
慧「いるのー?いないのー?」
涼「いない…ですけど。」
慧「ふーん。」
それからというもの、
リョースケはちゃぶ台のような大きな丸テーブルに、教科書とノートを広げ勉強していた。
ただひたすらに、筆記音と風鈴の音が響く。
イノちゃんと二人、軒下に座った。
草や木の緑が風に揺れている。
何を思ったのか、イノちゃんは急に立ち上がり家の裏へとまわる。その姿を僕も追いかけた。
慧「そこにいるの。誰ですか?」
砂利の上を走っていた僕たちと知らないその人。
決して音は鳴らない___
「…あなたも幽霊ですよね?…この家に何か用ですか?」
くるりと振り向き顔を見せ答える。
?「…アリオカダイキです。あなたたちは…?」
慧「…えっ、なんだダイちゃんか…!」
大「え、あ、イノちゃん!?」
「え、知り合いなの?」
その後にイノちゃんに説明してもらうと、僕たちの先輩幽霊らしい。
慧「ところでダイちゃん。ここに何しに来たの?」
大「あー…。」
「言えないようなことしに来たんですか?」
大「んなわけ…!」
ガチャン____
食器の割れるような音が家の中から聞こえた。
慌てて壁をすり抜けリョースケを探す。
台所で手から血を流し倒れていた。
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さき(プロフ) - ciaociaoさん» コメントありがとうございます……!削除する予定なのは謝罪のページのみなので、大変お待たせしてしまいましたが今後も更新させていただきます(>_<)紛らわしい書き方をしてしまい申し訳ないです。お気持ちとても嬉しいです!今後もよろしくお願いします! (8月4日 11時) (レス) @page29 id: 7b1fe2d542 (このIDを非表示/違反報告)
ciaociao(プロフ) - Twitterにおしらせいただいたので、久しぶりに読ませていただきました。もう続きを投稿いただけないとのことで残念です、、お気持ち変わりませんでしょうか、、 (8月4日 7時) (レス) @page29 id: 33ff52010d (このIDを非表示/違反報告)
さき(プロフ) - めいめいさん» わぁぁ!ありがとうございます!返信遅くなってしまい申し訳ございません……また近々更新します! (2022年6月5日 0時) (レス) id: 7b1fe2d542 (このIDを非表示/違反報告)
めいめい(プロフ) - いつも読ませてもらってます。更新楽しみにしてます!!! (2022年5月19日 21時) (レス) @page27 id: 3da430cefd (このIDを非表示/違反報告)
さき(プロフ) - 桃大福さん» 返信遅くなってしまいすみません…。そういっていただけるとモチベーション凄くあがります!!ありがとうございます! (2021年3月11日 13時) (レス) id: 7b1fe2d542 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さき | 作成日時:2020年8月8日 1時