玖、記憶の返信 ページ26
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文化祭が終わった頃から、イノオちゃんは少し変わった。
なんとなく、大人になったような気がした。
次期に終わるであろうこの夏に寂しさを感じる夜のことだった。
慧「俺さ、話してみたんだ。」
「…自分の過去？」
慧「…そう。…案外、死ぬってことって生前は遠くに感じてたけど、近いものだったのかもね。」
「…そうかも…。」
僕は生きていたのが短いから、学校というところさえあまり分からない。
「でも、僕はどっちかって言うと、ずっと死と隣り合わせで生きてきたから。逆にそう言われると変な感じかも。笑」
微かに眠る記憶には、目を覚さないようにしていた。
真夏の夜だけれど、少し涼しい風が吹いていた。
人によって生き方も、考え方すら違う。
慧「自由に生きれたら楽なのにね。笑」
「そうだね。…じゃあこの幽霊生活も悪くはないんじゃない？楽しんじゃってたりして？笑」
慧「俺、結構楽しんでるわ。笑」
でもね、幽霊生活が長いからこそ、辛いこともあったんだ。
慧「…1番楽しかったこと、辛かったことって何？」
侑「楽しかったのは……こうやって変な話したり、リョースと喋れたこと。」
だからね、楽しいからこそ辛いのは。
侑「…忘れられること。僕を見えていた人も、ある日突然見えなくなった。記憶がない。」
___『ねぇ、どうして泣いてるの？』
優しく微笑む幼少期の誰かさんと、
その誰かさんが涙を堪える姿と、
現実を突きつけられた、一枚の紙切れが、
フラッシュバックしてきた。
慧「結局、人生って色々なんだね。」
「イノオちゃんはさ、この姿になってから楽しかったことってある？」
慧「うーん…勿論、今が最高に楽しいけど。特に他は思いつかないかも。」
まだ、僕にも、イノオちゃんにもやり残した事があった。
生きているうちに。
遊びたかった。勉強したかった。動きたかった。
どうしようもない思いと願いは、
心を彷徨って、傷をひどく荒らしていく。
感傷に浸って、眺めた空はキラキラと輝いていた。
そのあとは、ちょっぴり笑える話をして。
眠ったリョースケを起こさないで、どれだけ近づけるかチャレンジをして。
そして一つの質問と返信を__
慧「リョーちゃんとさ……」
蘇り始める当初の記憶。
「……ん？なに？」
あぁ……忘れたい…忘れたかったのに…。
慧「会ったこと…あるんじゃないの？」
思い出してしまうだろう。
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さき(プロフ) - ciaociaoさん» コメントありがとうございます……！削除する予定なのは謝罪のページのみなので、大変お待たせしてしまいましたが今後も更新させていただきます(>_<)紛らわしい書き方をしてしまい申し訳ないです。お気持ちとても嬉しいです！今後もよろしくお願いします！ (8月4日 11時) (
レス) @page29 id: 7b1fe2d542 (このIDを非表示/違反報告)
ciaociao(プロフ) - Twitterにおしらせいただいたので、久しぶりに読ませていただきました。もう続きを投稿いただけないとのことで残念です、、お気持ち変わりませんでしょうか、、 (8月4日 7時) (レス) @page29 id: 33ff52010d (このIDを非表示/違反報告)
さき(プロフ) - めいめいさん» わぁぁ！ありがとうございます！返信遅くなってしまい申し訳ございません……また近々更新します！ (2022年6月5日 0時) (レス) id: 7b1fe2d542 (このIDを非表示/違反報告)
めいめい(プロフ) - いつも読ませてもらってます。更新楽しみにしてます！！！ (2022年5月19日 21時) (レス) @page27 id: 3da430cefd (このIDを非表示/違反報告)
さき(プロフ) - 桃大福さん» 返信遅くなってしまいすみません…。そういっていただけるとモチベーション凄くあがります！！ありがとうございます！ (2021年3月11日 13時) (レス) id: 7b1fe2d542 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さき | 作成日時：2020年8月8日 1時
