信じてる ページ15
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「少量しか入れてねえが、薬の効き目は抜群だな」
頭上で誰かの声がした。
一人じゃない。二人、いや三人くらい?
思ったより上物だ、とか、
いい値で売れる、とかそんな話をしている。
もしかして私の話してる?
私、どこかに売られるんだろうか。
梵天みたいなトンデモイカレ組織にいるよりは、
いっそそっちの方が平和かもしれない。
犬扱いで鎖に繋がれるし、薬中はいるし、
噛まれるし、闇堕ちした王様がいるし、
あんな所にいたら身が持たない。
……でも、でも。
私の飼い主は、
世界中何処を探したって彼らしかいないのだ。
どんなに遠くへ売り飛ばされたってきっと、
私を取り戻しに来てくれる。
犬なりに、馬鹿みたいにそう信じているから。
耳をつんざく破壊音が聞こえ、
閉じていた目を開いた。
舞う土埃に咳き込む。
う、苦しい。息ができない。
「誰だ!?くそ、梵天か!?」
大嫌いな組織なのにその名前を聞いたとたん、
安心してしまうのがわかった。
やっぱりすぐ迎えに来てくれた。
チャカ、拳銃を構える音がして、
「動くな!!撃つぞ!!」と怒声が響く。
それに対して、
蘭「テメェそれAに向けたら
ぶっ殺すかんなぁ」
え、蘭ちゃん!?
銃向けられてるのに、何で煽ってんの?
次の瞬間銃声が轟き、
ほら言わんこっちゃないと慌てていると、
霞む視界の中で倒れたのは誘拐犯の男たちだった。
何の躊躇いもなく引き金を引いたのは、
三途の方だったらしい。
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東卍京 - 梵天の作品はやっぱりいいですよね。 (10月31日 17時) (レス) @page35 id: cee3cd750d (このIDを非表示/違反報告)
清花。(プロフ) - シーチキンさん» ひいい!って叫びたくなりますよね(゚∀゚)笑 (2021年10月12日 11時) (レス) id: cf6bd6deb7 (このIDを非表示/違反報告)
シーチキン(プロフ) - 最高すぎて!!!!蘭ちゃぁあーん!! (2021年10月11日 18時) (レス) @page43 id: 05900c9320 (このIDを非表示/違反報告)
清花。(プロフ) - YULA.さん» 初めまして!ゾクゾクしていただけて嬉しいです〜!!頑張ります!! (2021年10月10日 9時) (レス) id: cf6bd6deb7 (このIDを非表示/違反報告)
清花。(プロフ) - あやさん» 嬉しいですすすす!!頑張ります!! (2021年10月10日 9時) (レス) id: cf6bd6deb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:清花。 | 作成日時:2021年9月16日 18時