路地裏の狼。２【SEVENTEEN】

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しばらくしてやっと泣き止んだAちゃん。私は彼女の正面に向き合うと、目をしっかりと見てこう言った。

NY「ねえ、これからについての提案があるの。」

Aちゃんが一気に真剣な顔つきになった。

NY「Aちゃんが今動いたら危ない。でも、何かしら行動は起こさないとジョシュア君が危ないかもしれないでしょ？だから、私がAちゃんの代わりにSEVENTEENの皆んなから情報収集していくの。そうしたら、何か解決策が生まれるかもしれない。」

そこまで言うと、Aちゃんはしばらく頭を抱えていた。そして、

『提案自体は、凄く良い考えだと思う。でもそれは、ナユンちゃんを本格的に巻き込む事になっちゃう。だからちょっと抵抗がある。』

彼女はやっぱり優し過ぎる。でも、

NY「巻き込むって、私から協力したいんだ。恩返しの為にも。出来る範囲の事はしたくて。だからお願い、協力させて。」

私は彼女の手を握り目を逸らすこと無く言う。

『…分かった。じゃあ、お願いします。』

私の圧に負ける感じで了承してくれた。やっぱり誠意を見せることが大事だな。

NY「じゃあ、決まり。明日から行動に移そう。」

「でも、一つ問題がある。SEVENTEENの皆んなが今抱えてる問題を素直に話してくれるとは到底思えない。無理に聞き出そうしたら疑われるかもしれないよ？」

…確かに。私もジョンハン君に睨まれたばっかだし、ちょっとは警戒されているだろうな。

「じゃあ今度は私から提案。SEVENTEENの中で一番物分かりの良い人に、私の存在を知らせて。そうしたらその人から何か教えてくれるかもしれない。」

NY「分かった、そうしよう。でも一番物分かりの良い人って誰だろう？」

「私が思うに、ウジかな。」

ウジ君、か。ちょっと怖いけど誰よりも冷静な気がする。

NY「頑張って話しかけるから。1日でも早くこの問題を解決出来るよう頑張ろうね。」

「うん。頑張ろう。」

私は一つ、不安に思っている事がある。Aちゃんは少し、自分を追い詰めやすい所がある。それはまあ、優しさでもあるけど欠点でもある。彼女が自分を追い詰めて、精神的に参ってしまわないようにしなければいけない。

Aちゃんは凄く強い。でも、誰よりも弱い部分を持っている。壊れやすいのだ。そこをなんとかカバーして、早めに解決しなきゃな。

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