❤初めてのことだ! ページ47
ジャックside
「って事があったんだよエイトフット!」
「なぁんで俺に聞くんだよぉ〜」
「同じ仕事仲間だから!」
「遠慮させて下さぁ〜い」
そんな事言わないでよ〜!僕だって初めてのことでびっくりしてるんだ!
仕事が終わってハイタワーに戻ってきた僕は、まっすぐエイトフットの部屋に駆け込んでいた。ちなみにエースはまだ仕事が残っててワンダーランドに居る。僕より多忙なのに疲れずに働けるなんて凄いと思う。
「だってあんな可愛い顔見たことなかったんだ!僕もびっくりして胸がドキドキしたし!」
「惚気か」
「惚気じゃないよ!僕は病気かもしれないんだエイトフット!トランプなのに病気って凄いよね!?」
「はぁ?病気じゃなくてそりゃ恋愛感情だろ」
「?」
「は?」
え、レンアイって何…?
「おま、まさかお前、自覚無ぇのか…?」
「?何が?」
「だぁから、お前はエースが好きだからドキドキしたんじゃねぇのか?」
「僕はエースが好きだけどドキドキしないよ?」
「はぁ…?」
え、え、何?何で困惑してるの?
「……あー…お前よぉ、お気に入りとして好きなんだよな?」
「うん」
「じゃあアイツ見て一緒に居たいとか、キスしたいとか思ったりするのか?」
「キス?キスって挨拶でする口と口を合わせるやつ?」
「そーそー」
…うーん…キス、かぁ…。……
「挨拶以外でも最近したくなるなぁ〜…、何でだろ?」
「あ〜…よし、お前は立派な惚気野郎だ安心しろ」
「どういうことさ!ちゃんと説明してよ!」
勝手に分かった気にならないで!あと仕事がてら相談乗ってるみたいにペン動かすの止めて!!
「だからよぉ〜、今までのお前は所有物としてアイツが好きだったけど、やーっと自分がエースの事を番として認識できたってことだろぉ?良かったなぁ」
「ツガイって何?」
「ってそこからかよ!……あー、一回しか言わないからよく聞いとけよ…」
そう言うとエイトフットは僕に「耳貸せ」って言ってきた。言われた通り耳を寄せると……
「………ってことだ」
「……」
物凄いこと聞いちゃった…え……人間って、というか生き物ってそんな事するの…?
「……それって楽しい?」
「さぁ?でも楽しいんじゃねぇか?し過ぎも悪いけどよぉ。ま、くれぐれも程々に…っておい!」
部屋を飛び出して廊下を走る。凄いこと聞いちゃった!早くエースに教えないと!僕、初めて"レンアイ"ってやつを体験できそうだって!
待っててねエース!
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作者名:九龍 -くーろん- | 作成日時:2022年10月11日 21時