ハートのトランプは幸せな夢を見る (ページ38)

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😈話を聞かせてもらおうかページ38

マルフィside

おかしい…………。いつもなら談話室か自室に居る筈の3人の姿が見えない。時刻は既に昼の2時を過ぎ、リクルーティングの時間が迫っている。談話室の窓辺で一人何かあったのかと思いを馳せていると、ガチャッとドアの開く音がしてそちらに視線を移した。

「……！3人とも、一体何処に行ってたんだ！」
「あ、いや～……はは、ごめん…」
『…………』
「…………」

………何だか様子がおかしいぞ。ジャックは目が泳いでるし、アップルは顔を逸らしてだんまり。エースもキュッと口を結んで俯いている。…それに、エースからアップルとジャックの魔力を感じる。これは………

「3人とも、少しいいかな？」
「え！？あ、僕ちょっと部屋に物を取りに〜……」
「毒の補給時間が」
「この場で消し炭になるのと話を聞くの、どちらがいい？」
「「座ります」」

ソファに座る二人は物凄く気まずそうな顔をしている。私は向かいのソファに腰掛け、エースを隣に座らせた。…こころなしか凄い腰を気にしている気がする。

「で、3人は今まで一体どこで何をしていたんだい？Vですら心配していたんだ、理由はしっかりとあるんだろうね？」

問いかけると2人はグッと口を結ぶ。変なところで団結力を発揮するんだから………仕方ない。

「エース、教えてくれないかな？」
『え！？あ………えっと、その～……』

話を振ればエースは身を震わせて慌て始める。…服の隙間から首筋のキスマークや噛み跡が見えた時、ピシャーンッと茨の谷から来たかのような雷撃が私に降り注いだ。

「………well、well…………そういう事か…」
「え、ちょっとマルフィ？何で妖精の目に……」
「お、落ち着いてくれマルフィ！これには訳が」
「どうやら本格的に燃やされたいらしいね……？」
『マルフィ！話聞いて！2人は悪くないからぁー！！』

『……って言うことで、合意の上でやったことなんだ…』

成程ね……。少し落ち着いた頭で話を聞けば、なんとまぁそんな悪趣味な部屋に閉じ込められていたと……災難だったね。

「そうなると逆に2人が相手で良かったか。私はまだしも、エイトフットやダルメシア相手だったら永久に出れなかっただろう」

でも次からは閉じ込められないように、そう釘を刺すと三人は各々返事を返してくれる。全く…親友としてエースにはもっと慎重になって欲しいものだけれど。

「(当人達が幸せなら、まぁ口を出さないでおこう)」