異世界転移した最強の地獄神〜捨てられたのでゴーイングマイウェイを貫きます〜

４１歩目 ページ41

ーーーin地獄ーーー

｢アザゼル、マヤから頼まれたやつは終わったのか？｣

サタンがプリンを持ってやってきた。

｢ええ、終わったわ。今回は割と簡単だったからね…｣

｢そういうサタンこそどうなのさ。終わったの？｣

そう聞くのはルシファー。

｢一応終わったが、妙に引っ掛かる部分があってな…｣

｢おっ、どこだ？｣

サタンが地図を指して言う。

｢ここだ。地獄の街の38地点。最近ここに妙な反応があるんだ。｣

｢確認はしたの？｣

｢いや、灼熱地獄で騒動があってな。今は手が離せないから後で行こうと思う。｣

｢良かったら代わりに行こうか？｣

｢おっ、ルシファー、行ってくれるのか？｣

｢うん、てなわけでプリンは貰ってくよー！｣

｢あ、おい！それは俺がおやつに食べようとしてた…｣

｢良いじゃない。マヤの怒りを買うよりマシでしょ？｣

｢そうだな…また買ってくるか…｣



｢さて、報酬貰ったからには仕事はしないとなー…｣



…そして彼女は見た。
巨大な陰謀の、その一部を。

ーーーーー
昔々、ある世界に剣帝と呼ばれた男がいた。

剣帝はあらゆるものを圧倒する力を持っていた。

その世界の神も、武術では彼に敵わなかった。

しかし、その彼も老いには勝てなかった。

自らの寿命が近い事を悟った彼は、山の奥の奥、さらに奥の秘境に村を作り、家族と共に隠居することにした。

長い時が経ち、周りの山々は削られた。

周りの国は、幾度と無く戦いを繰り返した。

それでも、その村は滅びなかった。

彼がただ一つ秘境に持ち込んだ愛剣の加護。
　
ーその剣の名は、ダインスレイヴ。

４２歩目→←４０歩目

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す